第11話 11.盲目だった少女
「麗香さん。この子の目治しちゃったんですね?」
って聞くとバツが悪そうに
「うん、私が遣らかした一人ね」
ボソッと俺の耳元で囁いてくる
「うわ~まじなんだ」
「マジです」
俺にすり寄って抱き着いて耳元で囁く麗香を見て
「お二人仲が宜しいですね、どういったご関係なのですか?」
ってその少女が不思議そうに聞いてきた。
空かさず麗香は
「私達恋人同士だもの」
ってトンデモ発言をブチかましやがった。
『おい俺のこの格好で端折りすぎだろ!!確実に百合に間違われるぞ!!』
と思ったら案の定
「え~~~~失礼ですけどお二人・・・ゆ・・・百合属性ですか~~~?????」
と盛大な勘違いをしてしまってる。
「麗香~端折りすぎだよぉ!!今の言い方だとその女の子の認識だと私達確実に百合に見えちゃうわよ」
って俺が麗香に言うと
「まあ~この格好を見ればそうなるわね。この子はこんな格好させてるけど本当は男の子。だから私達百合じゃ無いわよ?」
って一応?説明してくれたんだが・・・
「またまた~冗談きついですヨ~こんなに綺麗な女性が男の子のハズないじゃないですか~本当はお二人百合なんですよね。わ・・私これでも口は堅いほうですよ?誰にも言いません」
うをぉ~この子自分の世界に入っちまってて、俺が男だって信じていねえ~~じゃん?
も・・もう・・このまま女の子として通してしまおう
こんな格好に、女性用の下着を着けて、バレたら絶対に!!
『変態確定』
俺の人生終わっちまう!!
麗香はそんな女の子に
「良かったら、一緒に飲み物でも飲んでいかない?」
って誘っている。
「良いんですか~?」
「良いの、良いの、座って座って」
って椅子を引いて麗香はさっそく席を勧める
「じゃ~お言葉に甘えて失礼します」
っといって麗香の引いた椅子にお上品にスカートを抑えながら座ってくる
一つ一つの仕草が凄く綺麗だ
『結構良い所のお嬢さん?』
仕草からそう思ってしまう俺
麗香はそんな彼女を見ながら、すっと立ち上がりドリンクバーへ行ってオレンジジュースをもって帰って帰ってきてくれる。
「安城寺先生、私の好きな物覚えてくれていたんですね」
「静ちゃんとは色々といっぱいお話したからね~」
「覚えていてくれて凄く嬉しいです」
そう言って麗香の差し出したオレンジジュースを美味しそうに飲み始めた少女
その少女はびっくりしたように
「あ・・まだ挨拶がまだでしたね。私は
と自己紹介
俺も
「わ・・私は、あいざきし・・し・・しほ・・18歳東○大学1年・・です・・よろしくね」
や・・ヤバかった~~
一瞬
『シンヤ』
って言う所だったぜ
「ブハッ」
それを聞いていた麗香が思わず噎せた
俺はそんな麗香を一瞬にらむと
「ゴホンゴホン」
って席をした後おすまし顔に戻る
俺は今この女の子に男だってバレる訳にはいかないんだ!!
此処は何が何でも絶対に女の子で通させてもらう!!
『絶対に変態確定はさせない!!』
そう思い握り拳をグッと握り決意する俺
「可愛いわね~シ・ホちゃん?」
そんな俺を見て麗香がワザと俺の言った名前で呼んでくる
「ホントにシホさんって綺麗ですよね~お二人の傍に居ると私惨めになっちゃいそうです」
「な・・何いってるんですか?静江さんって凄く可愛いですよ?しんな静江さんに私の方が惚れちゃいそうです」
俺の言葉に静江さんは
「え・え・え・え~~~~わ・・私も安城寺先生とシホさんの百合の仲間に入れて貰えるんですか~3Pとか私も誘って貰えるんですか?」
と・・・
静江は腐女子確定の残念な少女だった
「うんうん静ちゃんも仲間、仲間~静ちゃんが退院したら3Pとか一緒にしようね」
「はい!!是非お願いします」
「・・・・」
『2人何処まで本気なんだ?』
聞くのが・・怖い・・・
結局俺は・・何も聞けなかった・・・
その後、その件は有耶無耶になり、3人で色々とお話しした結果解った事は
俺の前に居る少女
『
何と
山崎造船・山崎鉄工・山崎デパート・山崎交通・・諸々を経営する山崎財閥の2女
正真正銘お嬢様だ~~
家族構成は
父親が山崎
母親が山崎
長男が山崎
長女が山崎
そして2女の山崎静江
静江が小学6年生の時、何時もは送り迎えの車で通学をしていたが、迎えの車を校門の近くのバス停で待っている時に事故の余波で突っ込んできたトラックに跳ねられ、運よく一命は取り留めたが事故の影響で全盲になってしまった。
本来ならば盲学校へ行くべきなのだが頑張り屋さんの静江は、付き人をつけてもらい普通の学校へと進学してきたみたいだ。
今日は定期健診日で丁度通院してきた所だったらしい。
しかし・・
俺の女装・・
彼女にバレなくて良かった!!
もう絶対に女装なんてしないぞ!!
つづく・・・
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