第86話 86.襲われる商隊ーゴブリンの苗床
<真也>
岩山を超えて50キロ程北西に街道の上を飛行した頃、街道のずっと向こうにレノウンの街が小さく見えて来た。
レノウンの街は2重の壁で守られた鉱山の街らしいレノウンの街の西の山でミスリルが算出されるリトリア王国第一のミスリル鉱山らしい。
2重のなった壁の1重目は小麦や野菜や果樹の農園
魔獣から作物を守る為に1重目の壁がある
そして2重目の壁の中が居住区の人口10万人が住む街になるらしいが此処からではまだ石作の街の屋根屋根が小さく見えているだけだ。
上空から見ているから街までまだ30キロ近く有るんじゃないかと思われる。
眼下には森の中を街道が抜け草原へと続いている
その森を抜けた草原の辺りで20台くらいの馬車の商隊が人間よりも1.5倍程も大きい毛むくじゃらの2足歩行の魔獣200体近くの大群に襲われて商隊の馬車から悲鳴が聞こえてきている!!
アリシャが
「このまま行きます!!」
と振り返って俺に告げた瞬間急降下してその毛むくじゃらの魔獣の群れに突っ込んでいった。
麗香、リリス、トリア、ナスティア、クリスもそれに続いて急降下!!
もう真っ逆さまに落ちているって感じだ!!
『いっけね~美少女のパンツに意識が持っていかれれてて出遅れた!!』
見ていないで俺も行かなきゃ!!
アリシャは低空飛行しながら両手を前に出して光の矢を連射して毛むくじゃらの魔獣の頭を打ち抜いてゆく。
それに続いた麗香、リリス、トリア、ナスティア、クリスもアリシャと並行して光の矢でけむくしゃらの魔獣の頭を打ち抜いてゆく。
毛むくじゃらの魔獣の大群は20台近くの馬車の周りを囲んで食料を奪っているよう・・
それに?
毛むくじゃらの魔獣は、馬車から拉致しただろう複数の女性達を一か所に集めて女性達の服をむしり取っているみたいなんだが・・
何してんだ?
『まさか・・あれが噂に聞く・・苗床として拉致してピーするってやつか?』
た・・助けなきゃ!!
って・・
あ・・俺が動く前にクリスに一瞬で光の矢の魔法を打ち込まれて一瞬で瞬殺されちまった!!
よくまあ~あの魔獣と人が入り乱れた中で魔獣だけ狙撃出来るもんだな!!
クリスは苗床にされそうだった女性を助けると、再度皆の隊列に戻っていった。
毛むくじゃらの魔獣の大群の上を6人の美少女が横一列になって飛びながら、人間よりも1.5倍程もある毛むくじゃらの魔獣の眉間を光の矢で打ち抜いてゆく。
彼女らが通り過ぎた後には頭を打ち抜かれた哀れな毛むくじゃらの魔獣の死体が倒れているだけだ。
ありゃま・・
俺麗香、アリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリスの活躍に見入って参戦するのしっかり忘れてたわ!!
『俺って何もしてねえんじゃね?俺も活躍したいんだけど・・・入る余地が全く無かったんだけど・・』
それに・・もう戦闘終わってるし!!
皆が突っ込んでいってから、3分も立ってないよな・・・
もう無敵ロリータ戦隊6レンジャーでいいんでね?
麗香、アリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリスはこの周辺の上空を大きく何回か回っっている。
多分魔獣の残党が周りに居ないか確認しているんだろう
魔獣が居ない事が確認出来たのか俺の所に空中から次々に降りてきて、次々に俺に抱き着いて来る。
助けられた商隊の人達にとってこの女の子達は
『空から降りて来た6人の天使』
って思われるかもな!!
そんな事をふと思ってしまう俺だったのだが・・
「真也~~私の活躍見てくれた?凄かったでしょ?褒めて褒めて~真也~」
「真也の為に頑張ったのよ。褒めて褒めて~」
「すごいしょ?すごいしょ?あのゴブリン達~よわっち過ぎ~」
「もう私達無敵ね!!ゴブリン弱すぎ~~」
「ご褒美~ご褒美~ご褒美くださ~~い」
「暴れたりな~~い~~ゴブリン全然手応え無いんだもん」
おい弱冠一名戦闘狂になりかけてんぞ!!クリスって戦闘狂だっけ?
そう言って俺に6人全員が抱き着いているんだが・・
助けた商隊の人達が馬車から出てきて俺達を取り巻いて見ている
『視線が痛い・・』
俺はそんな助けた人達の視線に耐えられず
「麗香、アリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリス魔獣に裸にひん剥かれて襲われそうになってた女性達にこの服と、下着着せてやってくれないか」
って下着とジャージを余分に出して渡す。
「そして怪我人が居ないか全員で出分けして聞いてくれないか?もしも怪我人が居たら無料で治療するから此処に連れてきてくれ。麗香は俺とその人達を治療して欲しいんだが大丈夫か?」
「大丈夫に決まってるじゃない!!今の安城寺先生に不可能は無いわ!!まっかせなさい」
と大きく胸を張る麗香
アリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリスは、あの魔獣に裸にひん剥かれていた女性達に服を着せた後早速
「みなさ~~ん、この中にお怪我をされた方は居ませんか~~、お怪我をされた方がいらっしゃったら治療しますのでここに連れてきて下さ~~い。もし動けない人が居ればいって下さいね~こちらまでお連れします~~」
って20台近くある商隊の馬車を一つ一つ回って声を掛けてくれる。
あの裸にひん剥かれていた女性達もアリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリスの手伝いをしてくれているみたいだな。
ジャージ姿っていうのが、この世界では異質なのかもしれないが許して欲しい!!
皆が回ってくれたお陰で30人ほどの怪我をした人達が集まってきた。
動けない人も何人かいて
アリシャ、リリス、トリア、ナスティア、クリスと助けた女性達が抱えてきて、今寝かせている。
怪我をした旅人だろう40位の男性が血がまだ流れている腕を抑えながら
「失礼ですが、私達は治療を受けれるような金額を持ち合わせておりません。魔法を使った治療は最低でも金貨1枚かかります。骨折でも金貨20枚、重症な怪我になると金貨100枚かかります。治療を受けたとしてもお返しできるのもがありません」
と悲しそうな表情で話しかけて来た。
『治療に最低金貨1枚、重症の怪我の治療に金貨100枚ぼったくりやん!!!』
そんな男性の言葉にアリシャは
「この世界で通例行われている魔導士による魔法を使った治療ではありませんから大丈夫です。それに今回の治療は無料ですから心配しなくて良いですよ」
って優しくさとしてくれる。
俺はアリシャの言葉に落ち着いた所で
「動けない重症者は俺の所に連れてきてくれ。悪いが重症者から先に治療する。動ける者はこの女性麗香の前に一列に並んでくれ。順番に治療する」
俺は俺の所に運ばれた重傷者を次々に治療
一番重症な人はあの魔獣が持っていた剣で切られて虫の息って感じで、息を大きくしている!!
今にも死にそうな感じだ
傷の上に手を翳し
『完全回復!!』
と念じると一気に傷が塞がって行き、怪我人は何もなかったように起き上がり何度も何度もお礼を言おうとするが
「後にしていただけますか?重傷者の方がまだまだいます。まずは他の方の治療をさせてください」
「あ~済まない。つい興奮してしまった」
死にそうだった怪我が、一気に治ったんだ!!そうなるよな・・
と思いながら
次々と重傷者を
『完全回復!!』
『完全回復!!』
『完全回復!!』
『完全回復!!』
・・・・
って回復魔法をかけてゆく。
麗香は並んでいる人の順番に手を翳して
『回復!』
『回復!』
『回復!』
『回復!』
『回復!』
『回復!』
・・・・
って凄いスピードで30人程を回復魔法掛け続け・・
終わったら早速俺に抱き着いてきて
「うわ~癒されるわ~~」
って甘えて来る麗香
「よしよし、頑張ったな麗香」
「えへへ~魔獣と戦闘したせいなのか魔力量?が凄く上がってる気がする。ちょっと力を注いだだけで怪我が治っちゃった」
そう言って麗香も自分の治療の治りにビックリ
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます