第394話 394.殺しに来た男のトイレ事情まで俺が心配してやる事は無い!!

<真也>


捕らえられた暗殺者?

多分暗殺者!!

この世界に来て初めて暗殺者なんて見たよ


『ラノベの世界じゃ暗殺ギルド』


なんて物があったけど・・

この世界でもそんな物があるのか?

俺が縄を出すと、速攻リリス、トリア、ナスティア、クリスが縄を手に電撃で気絶した男を亀甲縛り

「真也様をこんな縛り方で攻めてみたいです~」

クリスがふと呟いた言葉が聞こえて来たんだが・・

「実践に備えて修行有るのみですね」

トリア実践って何?

修行ってどんな修行してるんだよ?

最近女性軍の連携が変な方向に向いてるんじゃないかって不安になってしまうんだが・・


『大丈夫だよな?な?』


捕らえた男を亀甲縛りにした後、男の全身をミノムシ縛りにグルグル巻きにしてしまってるんだが、これってトイレとか・・大丈夫なのか?

一瞬そんな事も思った俺だが!!

俺を襲ってきた男だ


『お漏らしの刑』

で良いんでね?

俺はそんな男の状態を見て考える事を手放したのだった。

これがムサイ男ではなく、美少女だったらならば扱いは違ったのかもしれない?


殺しに来た男のトイレ事情まで俺が心配してやる事は無い!!

俺の亜空間庫に男を格納しトリステイン城に帰還すると王城のエントランスの向こうからジェード宰相、ノード財務相、フレディ騎士団長、アディー副騎士団長団長達が歩いて来るのが見えた。


何か会議でもしていたっぽい

「皆さんお揃いですが会議でもされていたのですか?」

「ここ数日、新王都用地に忍び込んで警備用に配置しているアイアンゴーレムの攻撃を受けて死亡する輩が後を絶たないので対応策を話し合っていた所なのですよ」


俺の質問にジェード宰相が答えてくれる。

まだ新王都用地に設置した植物園の建物群の探りを入れにきているのか?

「あれは今の時点ではタダの建物でしかないんだが、密偵を送って来るだけの価値があるものなのかね~」


「真也殿、あの建物全体を覆った巨大なガラスだけでこのリトリア王国の国家予算を超えますぞ」

「もしかして、リトリア王国の国家予算以上の素材で出来た建物を見て、その中にもっと貴重な物があると探りを入れてきているとかなのか?」

「忍び込んだ密偵全員、警備用ゴーレムによって刺殺されている現状では何とも言えませんが、その可能性は高いかと思われますな」


「真也この世界での常識をもっと持つべきね」

「おれって常識が無いって事か?」

「この世界の常識が有れば、あんな建物なんて立てないと思うんだけど?」


こんな所でアリシャのダメ出し?

「そう言われればガラス窓なんて王城の一部か、ギルドの建物じゃないと見なかったよな」

「そういう事よ!!それだけこの世界ではガラスは価値が有るって事真也解った?」

「ガラスがこの世界で高価だって事は解ったよ」

「命がけで忍び込んでくる密偵さんにはご苦労様って感じね」

「砂糖の生産設備は念のために俺の亜空間庫の中に格納してて良かったよ」

「真也、そんな事より、捕らえて来た暗殺者の情報を引き出してもらうのお願いするんだったんでしょ」


おお~密偵の事で話が盛り上がってて暗殺者の事しっかりと忘れてたよ!!

「新王都用地の密偵の事に話が盛り上がってて私の方の用事をしっかりと忘れていました。実は『オープンガーデン』の視察中に刺客に襲われたのですが皆が電撃魔法を一斉に浴びせて捕まえましたので、例の尋問をお願いしたいのです」


といって、ミノムシ縛り?にグルグル巻きにされた暗殺者を俺の亜空間庫から排出


「これはまた厳重に縛ったものですね~」

フレディ騎士団長が排出された暗殺者見てびっくりしたように話してくる

「あ~これはリリス、トリア、ナスティア、クリスが縛った結果ですね」

っと何気ないように言っておく

断じて俺の趣味じゃ無いぞ!!と内心ドキドキだったのは秘密だ!!



そして暗殺者が持っていた布に巻いてしまっていた短剣を取り出して

「これが賊が襲ってきた時に持っていた短剣です」

と言ってフレディ騎士団長に渡す。


フレディ騎士団長は早速巻いていた布を解いて短剣を注意深く色んな方向から観察

「短剣の葉の部分に何か塗られているようです。暗殺者の良く使う毒でしょう。

それでいつものように例の自白薬を使っても宜しいのですね?」


『自白薬』


そうリトリア王国で使われる自白薬は強力な薬で後遺症が残る・・・

『人に使うと自我が崩壊し人間を廃人にしてしまう超~危険な物』

だから死刑確定者などの特殊な人間にしか使わない薬だ


「はいそれでお願いします」

俺は躊躇なくそう答えるのだった。


つづく・・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る