第202話 202.何で店の塀沿いに露店が並んでんだ~

<真也>


ナストレーア王国の顛末報告に王城に向かう途中、麗香とアリシャからナストレーア王国のオールデス家侍女とメイド93人を俺が引き取った事をネチネチと突かれる俺・・・


『嫁にする?』


って思われているのか?

俺93人も相手出来ないよ?

ジャクソン家で引き取った女性137人だって今、女性達が張り巡らせたハニートラップを何とか潜り抜けてる状態なのに!!


『俺って信用無い?』


って言いたいのに!!


「真也~~私はどうでも良いのね?」

って麗香が拗ねて

「私なんて見向きもされないんですね」

ってアリシャも拗ねだすし・・


俺を嫌いになった?

と不安を過るが

俺を嫌いになったという訳でも無いようで・・


『構ってオーラ全開』


って感じ?


結局アリシャと麗香を両脇にして手を繋いで王城まで歩く事になってしまった

スキンシップ不足?


最近スキンシップ少なかったかも・・・

クララはメイド立ち位置宜しく大人しく俺達の後ろを歩いている

クララは・・

千年の間の欲求不満を解消出来ているから?

『あれは俺の中のエロ親父の感情が暴走したダケだ!!』

クソッ情報共有プログラムのバグ?

なんかまだ上手くモノリス・ストレイアの記憶を制御出来ない


旧ジャクソン家の敷地は王城正門の斜め前だから大丈夫と思ったんだが・・

何で『不思議の国のアリス』の旧ジャクソン家敷地の塀の有る大通りに面した300メートルにずら~っと並んだ露店・露店・露店・露店・・・・


「何時の間にこんな数の露店がハンバーガーショップの周りに集まってんだ?」


「これはまた凄い数の露店が出てますね。ハンバーショップ盛況だからかな?」

「ちょっと寄っていく?」


俺と手を繋いだ麗香とアリシャが露店を見ながら俺に聞いて来るが

「王城に行ってナストレーア王国の事を報告に行ってから・・あ~そう言えばトリステインギルドのギルドマスターラグアシェルにもナストレーア王国首都ナルノアールの魔獣スタンピード収束を報告しないといけないのか?」


「トリステインギルドにはナストレーア王国ナルノアール・ギルドのギルド長クラークさんから魔導通信で報告がいっていると思いますよ」

と俺の後ろに歩いているクララから声が掛かった。


そ・・そうだよな

王城に報告に来たのも首都ナノアールの魔獣スタンピードの討伐依頼をしてきたのもトリステインギルドマスターのラグアシェルさんからだったもんな


「それじゃ王城でヘンリー国王とエリザベス王妃に報告だけで良いな」

「それで良いんじゃない?お母様に任せておけば大丈夫でしょ」

アリシャの言葉ちょっと可笑しい?

ヘンリー国王はお飾り?

そう言えばエリザベス后妃の尻に敷かれっぱなしだったな・・ヘンリー国王


『俺を両脇から手を握ってきている麗香とアリシャ・・俺の行く末ももしかして・・・ヘンリー国王みたいに?』


止めよう!!

止めよう!!

想像したら!!


『本当になってしまいそうだ』


トリステイン城の正門

重厚な両開きの門の前に門の両脇に立つ2人の門番に


「剣リー国王様とエリザベス王妃様に報告が有るので通らせてもらって良いかな」


と声を掛けると


「「どうぞお通り下さい」」


と声をそろえてハモルった門番さん


『息ピッタリだ』


と変な所で感心してしまった俺

それを聞いた門に居た兵士が速攻で馬に乗り王城に向かって早馬を走らせた

先に俺達が来た事を城に伝えに行ったのか


『携帯電話があれば通話で終わるのにな』


携帯電話作ってみるか

あ・・ギルドカードのシステム有るからあれに組み込めば作る必要無い?

ギルドカードのシステム管理してるのってモノリス・ストレイアが開発していた宇宙船でヘルオスの超新星爆発直前に脱出した宇宙船だもんな


モノリス・ストレイアの記憶を頭に書き込まれて間もないから、モノリス・ストレイアの記憶をまだ上手く情報が引き出せないけれどクララも居るから何とかなるかも!!


今はやる事が多すぎ~~!!


俺はアリシャと麗香に拉致されるようにトリステイン城に着き開け放たれた扉の向こうにはメイド達が両脇に50人位づつ並び一斉に


「「「「「お帰りなさいませシンヤ様、姫様」」」」」


と言った瞬間全員が頭を下げて来る。


『リアルメイドさんキタ~~』


俺はその光景に心の中で叫ぶのだった。


つづく・・・

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