第300話 300.俺のせいなのか?
<真也>
アリシャは訪ねて来たワンピースの少女が見せたネックレスを見て、少女と視線を合わせ一回『うん』と頷いた後俺の方を見て
「真也誰も邪魔されない所で話したいのだけれど何処か良い所無いかな?」
と聞いて来た。
あ~予想していた通りか~
「訳アリみたいだな」
俺の言葉に一回
『うん』
っと頷き返してくるアリシャ。
あのアリシャがここまで慎重になるって事は相当にヤバそうな話だな・・・
「じゃ~館の何時もの部屋で良いんじゃないのか」
そう俺達が首都トリステインの転移する時に使っている転移部屋だ
実質旧ジャクソン家敷地に作った館はお飾り?のハズ?
『建物は国会議事堂と瓜二つだけど・・・』
アリシャは何も言わなかったので何時もの転移部屋で良いのだろう。
俺達はうさ耳アリスちゃんにお礼を言って館の転移部屋に帰って来た。
転移部屋のテーブルの左側に麗香、俺、クララ、アーネスト
テーブルの右側にアリシャと尋ねて来た白いワンピースの女性が座る。
それを見計らったようにドアがノックされ赤いメイド服の少女が2人ワゴンを押しながら入ってきて其々の前にティーカップに紅茶を注いで回ってくれる。
赤いメイド服はジャクソン家のメイドさん
ピンクのメイド服はジャクソン家の侍女さん
当初仕事を割り振る都合上やってた仕事で色分けしていたけれど、仕事を覚えた今となっては意味をなしていないかも・・
まあ華やかで良いって事で許して欲しい・
『可愛いは正義だ!!』
可愛い下着を目一杯狩った『ランジェ』の店長におまけで貰った可愛くて小さな『スキャンティー』を一杯コピーした後、赤とピンクのメイド服を着せた少女達に配ったところ・・・
皆一斉に並んだと思ったら一斉にスカートを捲って俺に見せてくれた時は冷や汗が出たよ・・
赤とピンクのメイド服を纏った少女達が一斉にスカートを捲った時、アリシャが丁度俺の横に居たのだから!!
アリシャがそれを見た瞬間、氷のように冷たい視線が突き刺さり、ガミガミガミ・・・っと俺はアリシャに延々とお説教を食らっちまったんだよな。
今まで下着何て着けた事無かったメイドちゃん達が喜んでやつた事が解って何とか機嫌を持ち直して許してもらったんだった。
『俺が無理やりさせたとアリシャは思ったらしい・・』
アリシャの中でどんだけ俺は鬼畜なんだ?
この世界じゃ下着を着ける習慣なんて無かったもんな
『早くこの世界に下着を着ける文化を作らねば!!俺の理性が持たねえぇ!!』
赤いメイド服を見て変な事を思い出してしまった。
赤いメイド服を纏ったメイドさんが紅茶とクッキーを俺達の前に置いて部屋を退出した後アリシャが静かに
「エクムント侯爵家の方・・・ですよね。そのペンダントを持たされたという事は何かあったのですね」
と白いワンピースを纏った少女に尋ねた。
「え?」
白いワンピースの少女が驚いたように顔を上げて思わずそんな声を上げてしまったようだ。
どうも出されたクッキーに意識が行っていたよう。
この世界では砂糖は果物を搾った果汁を煮詰めて作る為相当に高価なんだった。
そりゃ~そんなお菓子を目の前に出されたら意識がそっちに行ってしまうよな・・
「皆さんお疲れのようですから、紅茶とお菓子を先に頂きましょう。エクムント侯爵家の方も紅茶とクッキーどうぞお召し上がり下さい」
アリシャがエクムント侯爵家の少女に気を利かして、進めてくれたようだ。
流石だアリシャ!!
白いワンピースの少女はその言葉に反応してクッキーを手に取って小さくして口に入れる。
『美少女がやると凄く様になっている。一つ一つの動作が凄く綺麗だ』
うをぉ~~
いけない
いけない
アリシャに睨まれちまった。
アリシャの一睨みで思わず白いワンピースの少女から視線を外した俺だ。
少女は落ち着いたみたいで
「私はエクムント侯爵家で2女のナスティア・エクムント様のメイドをしていますダリモア子爵家3女ハリエット・ダリモアと申します。
ナスティア様が幽閉されてしまいました」
少女の言葉に俺達は
「「「「「え?」」」」」
つづく・・・
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