第282話 282.俺に無い能力はクララに頼らせてもらおう
<真也>
俺達の周りを取り囲む爆炎
「この威力オーバードライブだな」
俺がそう言うとクララが
「再度第2撃来ます」
そう言うと路地の奥の方で
「ズググググググォーーーーン」
っというへんな爆発音が聞こえて来た。
「何が有ったんだ?」
「魔力を不安定にして暴発させました」
と言って満面の笑顔を向けて来るクララ
「あ~クララがやってくれたんだ。ありがとう」
「いえいえどういたしまして」
俺が気づく前に障壁を展開してくれて助かった
遠くからの攻撃だと俺の危険感知もまだまだダメだな
俺のは本当に
『危険感知?』
なのだろうか?
良くわからん
アニメみたいに索敵能力欲しいよな~~
それにしてもクララ障壁展開でなく、敵の次の魔力攻撃を暴発させて防いでくれるなんてめっちゃ優秀じゃん!!
『俺って役立たず?』
クララの有能さに思わず嫉妬してしまう俺
この異世界に放り出されて10日くらいしか経ってないのに何でこんなにも問題が起こるんだよ!!
俺の周りにいる女の子って皆優秀すぎるんじゃね?
アリシャは人を見る目は驚異的だし、人の上に立つ器っていうの?めちゃめちゃあるし
麗香は麗香で何でもバリバリとやっちゃう行動派だし
アーネストもアリシャと同じで人を動かす力と人望、そして人を見る目
クララはもうオールマイティー、全てに頼れる奴?
優秀過ぎるのも劣等感もってしまうから良し悪しだな・・
「オールデス家の残党だ~~~捕縛しろ!!」
アンドリュー国王の声が聞こえて来た。
「皆追え」
「残党は全部で6人居るぞ!!」
「追え!!追うんだ!!」
アンドリュー国王の声に反応した馬車を守っていた馬に乗った騎士達が一斉に反応して襲撃犯に向かって駆けてゆく
流石アンドリュー国王、一国の国王だけは有る!!素早い指示だな
「マスター追っても無駄でしょう。協力者が街に細んでいるようです、多分オールデス家の残党の逃走を手助けして騎士達の行く手を上手く邪魔しているみたいです」
「クララ良く解るな」
「マスターの世界のレーダーと同じような機能が私には有りますから」
おお~めちゃめちゃ優秀~
それに何?
『レーダー?』
俺も滅茶滅茶欲しいんだけど!!
機械じゃ無い俺には無理?かもな
『俺に無い能力はクララに頼らせてもらおう』
「でも逃げられたら不味いな。また襲って来そうだな」
俺は無意識にそんな事を呟いていたのだろう。
「マスター先ほど敵の攻撃の魔力を暴走させて暴発させた時、放射性物質を混ぜて敵の体に付着させていますので、この首都ナルノアールの街の中に隠れている間は索敵可能です。
アイアンゴーレムを作成し終わったら捕縛に向かいましょう」
そんなクララの発した言葉にアーネストは
「クララの言っている事の殆どは私には解りませんが、クララが凄く優秀って事だけは解りますわ。クララどうか今後も私達を助けて下さいませ」
「もちろんよアーネスト」
アーネストとアリシャはこっちの人間だからな解らなくて当然だよな。
「それにしてもクララがそんな事まで準備してたなんて驚きだよ。ゴーレム試作と検証をさっさと終わらせてオールデス家の残党を捕まえに行こう」
そうしている内にオールデス家の残党だろう襲撃者を追っていた騎乗した騎士達が帰って来たが
「国王様、オールデス家の残党だろう襲撃者ですが巧みに民衆の中に紛れ込んで見失ってしまいました。申し訳ございません」
と追跡報告をアンドリュー国王へとしている。
「クララの言った通り民衆の中に協力者を紛れ込ませていたみたいだな」
「オールデス家の残党の考える事くらい私にはお見通しですよマスタ~」
うう~クララ~~そんな潤んで瞳でご褒美を強請るように見つめて来るんじゃな~~~い!!
つづく・・・
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