第313話 313.王様達の許可を取ろう

<真也>


『不思議の国のアリス』の屋敷に帰って来た俺達は、アリシャ、麗香、クララ、アーネスト、リリス、トリア、ナスティア、クリスの8人とお茶会という名のジャンクフード争奪戦を行いながらもちゃんと、これからのリトリア王国の発展に向け話し合った・・ハズ!!


決して女性軍の食欲の圧迫に負けてジャンクフードを放出した訳じゃ無い。

最近の女性軍の俺への扱いがド○○モンの四次元○ケット扱いなのが悲しい・・・

そんなジャンクフードを無心に食べながらも、話し合った結果


王都トリステインの外の東側の門を出た北側の草原一体に一大農産物生産拠点を作ろうという事になった。


流石女性達

食べ物を与えていたら、コミュニケーション力爆上げテンションMAX!!

すんげ~!!


マジ圧倒されてしまう。

『あんなに食べながらも何故ちゃんと喋れるんだ?』

女性とは不思議な生き物だと改めて実感した俺



ヘンリー国王とエリザベス王妃に、新王都を作る為王都トリステインの東側の土地を貰うとは許可が出ているが北側の草原一体に一大農産物生産拠点を作る許可はもらっていない。

なので、お茶会を終え『不思議の国のアリス』の屋敷を出て早速王城へと向かう俺達

王城といっても旧ジャクソン家の敷地は王城の正門前


王城は歩いてすぐそこなのだ。

『不思議の国のアリス』の屋敷を出ると、アイアンゴーレムが1基歩いて来るのが見えた。

「お母さんゴーレム大きいね~」

「そうね~最初見た時は驚いたけど、あれが居るお陰でこの町は変な人達が居なくなって助かったわ」


そんな親子の会話が聞こえて来る。

アリシャが早速

「ゴーレムを配置して正解だったわね真也」

と嬉しそうにゴーレムが歩く姿を眺めながら俺に話しかけて来る。


「ナストレーア王国の首都ナルノアールにアイアンゴーレムを設置してから首都ナルノアールの治安は落ち着いたのでしょうか?」

アーネストは少し心配そうに呟いた。


あ~こっちの事手いっぱいだったからアーネストの故郷の事ほったらかしにしてた・・

あそこにもハンバーガーショップ作らないといけないし・・


「アーネスト気が付かなくて悪かったな。『一大農産物生産拠点』の許可を取ったら一度首都ナルノアールの王城に連れてゆくよ」


「あ・・ありがとう・・ごじゃいましゅ」


おい!!噛むなよ!!

そんな真っ赤に頬を染めて見つめられると・・


『ドクン』


「うっ」


クソッ!!

エロ爺の奴が反応しやがった!!

『エロ爺~~!!勝手に出て来るんじゃね~~!!』


「だ・・・大丈夫ですか~旦那様~」

俺のそんな状態を見てアーネストが俺を抱き抱える。


「も・・もう・・だ・・大丈夫だから!!」


そう言ってアーネストの体をやんわりと遠ざける俺

あのまま抱き締められていたら、確実にエロ爺のヤツ出て来るからな!!


危ない!!危ない!!

アーネストが来てから頻繁にエロ爺が出てこようとするようになってしまった・・

『気を付けないと!!』


麗香とアリシャも


「「真也大丈夫?」」


って聞いて来るから2人の耳元で

「エロ爺が反応しやがった。あのエロ爺アーネストにゾッコンみたいだ」

と小さく囁いておく。


「はぁ~」

「はぁ~」


っとアリシャと麗香が同時に深いため息を吐く。

俺も泣きたい気分だよ。

何でエロ爺の奴反応するかな~


王城は俺達は顔パスだ!!

タダ・・・

今日から8人だもんな~

リリス、トリア、ナスティア、クリスは侯爵家の娘でアリシャ第一王女の護衛をしていたから皆顔見知りだが流石に8人もの女性を連れてると・・


『見た目ハーレム野郎だもんな~』


かと言って・・


リリス、トリア、ナスティア、クリスを省く訳にはいかないもんな。

結局こうやって8人を連れてゆくしかなくなるって訳だ。


先触れを出してヘンリー国王とエリザベス王妃に話がある旨を伝えてある。

王城の中に入り大ホールに着くとヘンリー国王とエリザベス王妃が既に待って居て


「いらっしゃい2人共、じゃなくて皆さんですね」

エリザベス王妃が言い直す。

「こうしたのはエリザベス王妃様ですよね?」

と少し鎌をかけてみる俺


「ふふっ~あら良く解ったわね」


エリザベス王妃様認めちゃったよ

まさか正直に言ってくるとは思わなかったぞ


「正直に言っていただけるのは嬉しいんですけど、あんなサプライズは心臓に悪いですよ」


「うふふっ気に入ってもらえたようね」

「それはアリシャに聞いてください」

そう言ってアリシャに視線を移す。


「あら言いにくい事でも有るのかしら?」

どう答えるべきなのか・・

俺の秘密に関わる事だからな~


動いたのはアリシャ

「お母様それは今度ゆっくりとお話致します」

と言ってのニコッっと微笑んだ。

エリザベス王妃も娘の表情で何か有ると読んだのだろう。その後の追及は無かった。

本当に出来る王妃様だ。



其の後、ヘンリー国王、エリザベス王妃を交えてこれからのリトリア王国の産業の発展について話し合った。


結果


『王都トリステインの外の東側の門を出た北側の草原一体に一大農産物生産拠点を作る』


一大農産物生産拠点は其々の工場の周りに魔獣除けにドーム型温室を複数配置し生産した物を工場で加工する方法をとる。


育成する産業は

『砂糖』

『塩』

『綿花・織物』

『香辛料』

『畜産(牛・羊)』


こんな感じだ。

塩についてはリトリア王国の東の海岸か、南のアリシャ達が休暇の為に向かっていた首都トリステインから500キロ程南下したアノルスという人口100万人の南国のリゾート都市で魔道具を使って海水から直接塩を抽出する予定だ。

どちらの場所も首都トリステインから結構遠いが転移門を設置すれば移動は瞬時だ。


どちらにしてもアーネストの故郷首都ナルノアールの街に居転移門を設置する予定だから早急に転移門の魔道具を作らなきゃいけないって事だ。


なので

「ヘンリー国王様、エリザベス王妃様アーネストの故郷ナストレーア王国首都ナルノアールの街とリトリア王国首都トリステインの街を転移門の魔法で結ぼうと思っています。それで首都トリステインの街の転移門の出入り口なのですがアリシャから前にお願いしていました此処から1キロ程北東にあるジャクソン家の魔法練習場を使用させて頂きたいのですがどうでしょう」


ヘンリー国王とエリザベス王妃の2人の顔を交互に見つめながら聞いてみると・・


「転移門?真也様今転移門と言われましたか?」

とエリザベス王妃がビックリした表情で聞いて来たので


「確かに転移門と言いましたが、何か不都合でも?」


「転移門と言えば夢物語で遠い場所と場所を繋ぐ門の事と聞いた事が有るのですが、その転移門であっていますか?」


「それで合っています」

「それが出来るといわれるのでしょうか?」


出来ると言われると・・

まだ作れていないからな~


「いえまだ作れては居ませんが、今転移門の魔法を作っている所です。多分作れると思うので作れたら、その旧ジャクソン家の魔法練習場に設置したいと思います。

それでお願いなのですが、色んな所と転移門で結ぶと色んな人が色々な所からやってくるようになります。タダそのまま通すとこの国に危害を加えようとする輩も無条件で入国出来ます。そこで検問所を作りたいと思うので兵士の方を常駐させて頂きたいというお願いなのですが如何でしょうか?」


「アリシャの旦那様のお願いですものもちろん良いわよ。確認なんだけど転移門を設置した所であれば瞬時で移動が出来るようになるって認識で合ってるかしら?」


「はいそれで合ってます」

「じゃ~魔獣の襲撃を恐れないでも転移門の設置された場所であれば自由に旅が出来るようになるわね」


「はいその通りです。ですがそれは同時に入って来る人間を厳選して入れないとミスミス敵を懐に入れる事になります。

便利な物は使い方を誤ると身を亡ぼす事に繋がります。

その為にも、兵士を置いて変な輩が入ってこないよう検問をしっかりしないといけません」


「そうねこちらも検問出来るように人員は準備しておきましょう。検問所の建物はそちらでおねがいね」


「はいわかっていますよ。ちゃんと準備させて頂きます」


アリシャ、麗香、クララ、アーネスト、リリス、トリア、ナスティア、クリスはまたまたエリザベス王妃とヘンリー国王を交えてお茶会という名のケーキ爆食いを始めるのであった。



つづく・・・

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