第348話 348.オールデス家残党の炙り出し作戦

<真也>


ラクシャの森の中で見つかったのはホワイトウルフの異常な群れの多さだけ

こんなホワイトウルフばかり居る危険な森の中に本当にジャクソン家の残党が逃げ込んだのか?

そう思うと


『もう諦めた方が良いんじゃ?』


なんていう気持ちになってしまう俺

そんな時クララが


「マスターの亜空間庫に格納しているコピーした宇宙船が作り出す膨大な濃縮された魔素の一部ををこの森で一気に放出してみてもらえませんか」


って変なお願いをしてくる。

「濃縮魔素をあまり放出しない方が良いって言ったのはクララだぞ?何か理由でも有るのか?」


「濃縮された魔素は魔獣の進化に影響を与えますが、同時に濃縮された膨大な魔素を放出する物を魔獣は恐れ暴走を起こします」

「それって黒の森の強力な魔獣を恐れるって感じと同じような物か?」


「瞬間的な濃縮された魔素の感知は強力な魔獣がいるとご認識させる事が出来るという事です」

「それが一時的な魔獣の混乱を引き起こし魔獣が農集された魔素を感知した場所から逃げようとパニックになり一時的な魔獣の暴走を起こすという事か」


「はい。ジャクソン家の残党がこの森の中に隠れているとしたら、魔獣の暴走が起こった場合防衛の為に魔法で攻撃せざるを得なくなるハズです」


そっか~

「じゃあ~一瞬だけ濃縮魔素を放出するから皆魔法感知よろしく~」



って言って


「ブファーーーーーーーーーーー」


っと一瞬だけ濃縮魔素を放出

すると


「ギャーーー」

「ギャーーー」

「ギャーーー」

「ギャーーー」


「バタバタバタ~」

・・・

「ドドドドーー」

「ドドドドーー」

「ドドドドーー」

・・・

魔獣達や鳥達が一斉に驚いてクララの言った通り暴走を始めた。


「スンゲーめちゃめちゃ効果有るじゃん」

「魔獣のスタンピードを起こす危険性も有りますからもろ刃の剣ですね」

ってクララがシレッと呟く


「おいそれを速く言ってよ」

「この際非常事態ですから大丈夫ですマスター」

「大丈夫じゃ無いだろ!!」

「マスターは濃縮した大量の魔素を瞬間的に放出しただけですから、もしもそれがスタンピードになったとしても誰もマスターがやったとは認識できませんから大丈夫です」


「それは大丈夫とは言わないぞ」


俺がそう言った瞬間


「ドンッ」


「ドンッ」


「ドンッ」


っという火球の爆発する音が森の中から聞こえて来た。

「皆飛ぶぞ!!全員念の為に結界を張っておけ」

「「「「「「「「ハイ」」」」」」」」


俺達は結界を張り一気に上空に飛空

俺達の居る所より東の方向に2キロ程進んだ森の中に火の手が上がっていて


「ドンッ」


「ドンッ」


「ドンッ」


っという攻撃音が鳴り響きその度に森の中に火炎が飛び散る様子が木々の間から見えた。


つづく・・・

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