第13話 13.皆腐ってる

「貴方~娘よ~娘が出来たのよ嬉しい」

「良いな良いな~娘はやっぱり良いな~」

「結婚式は絶対にウェディングドレスね」

「そうだな今着ているような真っ白が良いよな」


俺を置いて結婚式の話をしてくれるのは良いんだが

「何で結婚式に俺がウェディングドレス着なきゃならないんだ?」

って疑問に


両親と麗香が一斉に


「「「だって可愛いじゃない」」」


おお~見事にハモッテるじゃん

おっと!!感心している場合じゃない!!


「俺はそんな趣味はねえっつうの!!」


って言うと・・・


その瞬間3人とも悲しそうな表情をしてくる

何でそんな表情をする?

「しょうがない!!たまにだったらこの格好もしてやるからそんなに悲しそうな顔すんじゃねえ!!」

って・・


言ってしまった・・・

しょうがねえじゃん?

捨てられた子犬みたいな悲しい目で俺をみてくるんだぜ?

俺が悪者みたいじゃんかよ

まあ、俺の家じゃ父親、兄貴、俺と男性ばかりで女性は母親一人

母親の真美は女3人姉妹で俺の父親が婿養子として愛崎家へ嫁いできた為に、母親の真美の父親、母親は結婚当時80歳を超えていた為に両親が結婚して5年ほどで他界してしまっている。

だからなのか、母親としては女の子がどうしても欲しかったみたいだが、こればかりは授かりもの・・・

そういう意味では不憫な親達とも言える。

俺の偽娘の姿で良いなら少しぐらいは我慢しなきゃいけないのかもな・・・


「え~本当?じゃ~いっぱいドレス買わなきゃお父さん」

「母さんそうだな早速可愛いドレスいっぱい買って撮影会だな」

「ぐへっ、そのドレスと下着類全部上げるわ。着替えるのも面倒だし今日はそれで帰ったら良いんじゃない?」


「それ良いわね。じゃ~早速帰りましょ」

「真也それがいい。そのまま帰るぞ」

「俺携帯も壊れちゃったから、帰りに携帯ガラゲーのままだから機種編したいんだけど、この格好じゃまずいだろ」

「可愛いから大丈夫~」

「じゃそのまま携帯ショップに帰りに寄ってそのまま携帯契約だな」


と俺の両親はこのままお持ち帰りしたいらしい。


麗香も

「携帯変えたら、メールしてね例の件もあるから・・・ね」

と意味深な言葉


結局俺はこの女装のままで両親にドナドナされてゆくのであった。


『3人とも完全に暴走してんな』


つづく・・・

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