第288話 288.社交辞令のつもりだったんだけどな~
<真也>
『自分の身から出た錆』
言わなきゃよかった・・・
それを思って
「はぁ」
っと思わずため息を付く俺
「真也が言ったんでしょ?」
麗香が呆れたように言ってくる
「まさかな~思い付きで言った言葉が本当に採用されるとは思わなかったよ」
そう思い付きで言った言葉がその場で採用なんてなんて罰ゲーなんだって思う
「アンドリュー国王が魔法剣だったらロングソード1本金貨1000枚はするって言ってたでしょ?そんな物が数秒で信じられない本数が一気に出来ちゃったのよ
そりゃ~目の色が変わるでしょうね」
麗香に言われて初めて気づいたよ
この国の主だった産業は鉄
何の変哲もないロングソードだったら何処の国でも作ることが出来る物
それが今まで見た事も無い炎を纏う炎剣にすることが出来る
ロングソード1本大銀貨5枚もあれば買う事が出来るらしい
それが魔鉱鉄化したロングソードに炎を纏わせて炎剣の魔法剣にしただけでロングソード1本が金貨1000枚に化けてしまう。
炎を纏わせ獲物を切る事が出来る炎剣を求めて、はたまた切った物を凍らせる氷剣を求めて大陸中から人々が集まって来る・・・か・・・
『これは全部あのエロ爺の科学技術で成り立ってるって思うと複雑な気分だぜ』
「有言実行するしかないよな」
「そうそう言った以上は頑張りなさいシ・ン・ヤ!!」
「リトリア王国も真也お願いね」
「ドサクサに紛れて話進めんじゃね~~」
「オ・ネ・ガ・イ♡シ・ン・ヤ♡~」
うをぉアリシャの色仕掛け半端ね~~
超美少女がやると破壊力有り過ぎだぞ
『アリシャの色仕掛けに陥落してしまう自分が悔しい~』
「やりゃ~良いんでしょ?ヤ・レ・バ!!」
そういう訳で俺は頑張りましたとも!!
溶鉱炉の一号炉の出口の窯に魔鉱鉄化の魔法の付与魔法をかけて魔石ポケットをくっ付けて溶け出た鉄に付与魔法を掛けれるように改造
そして魔鉱鉄から作成した武器に
『炎を纏わす付与魔法の魔道具』
と
『切った物を凍らす付与魔法を付与する魔道具』
を作成
『火炎弾』や『アイスニードル』を魔力を込めるだけで発射出来る武器を出回らせて、第二の魔導士の弟子達みたいな国家に反逆する輩が出て来るのだけは避けたい。
結局そんな事をしていた為に製鉄所での作業は遅れに遅れて昼をとっくに回ってしまっていた。
これから帰って食事って言ってたら時間のロス!!
そう思い早速アイアンゴーレムの狩った魔獣の肉をいったん俺の亜空間庫に移動して肉を分離唐揚げに!!
鉄工所の広場に適当にテーブルを錬成し、俺はその隅で黙々と魔獣の肉の唐揚げを作り出来上がって行く傍からアリシャ、麗香、クララ、アーネストに声を掛け各錬成したテーブルにもっていってもらいアンドリュー国王やキャロライン王妃、そして連れて来た国の重鎮や騎士達に進めてもらう。
『不思議の国のアリス』で作っているコーラやハンバーガー、そしてポップコーンも混ぜておいたので『不思議の国のアリス』の宣伝にも一役買ってもらおう?
あ・・そういや。此処はリトリア王国じゃ無かったな・・
何れはナストレーア王国にも『不思議の国のアリス』の店も出そう
そうこれは
『先行投資だ!!』
そういう事にしよう!!
「婿殿こ・・・これは何という食べ物なんじゃ。儂はこんな旨い物を食べた事が無いぞ」
「私もこんなに美味しいお肉食べた事ございませんわ!!狩ったばかりの魔獣の肉だからでしょうか?」
アンドリュー国王は2股の特製ドークに唐揚げを突き刺し口の中に次々に唐揚げを入れ食べながらも器用に俺に聞いて来る。
『アンドリュー国王あれだけ食べながらちゃんと喋れるってスゲーー』
キャロライン王妃も何故狩った魔獣の肉だって解るんだ?
騎士達も重鎮達も同じように感嘆の声を上げているので『不思議の国のアリス』を一応宣伝しておこう!!
「これらは『不思議の国のアリス』で作っているコーラやハンバーガー、そしてポップコーンです。そして今食べて貰っているのはアイアンゴーレムが狩ったばかりの魔獣を唐揚げにしたものです。これらはリトリア王国の『不思議の国のアリス』のお店で扱っていますのでナストレーア王国にも『不思議の国のアリス』が出来ましたら是非ご利用下さい」
うん完璧な挨拶兼お店の紹介だったな!!
『良くやった俺!!』
褒めてくれる人居ないから自分で褒めとこう!!
「婿殿、この食べ物は素晴らしく美味しいぞ。ナストレーア王国にも早くその『不思議の国のアリス』という店を出してくれないか」
「そうですわ!!ナストレーア王国に一刻も早く『不思議の国のアリス』のお店を出して下さいませ」
うそん~
『社交辞令だぞ!!ただの社交辞令だったのに・・普通本気にする?』
「これは早く『不思議の国のアリス』のお店をナストレーア王国にも出さなきゃいけなくなったわね~真也」
「アリシャ社交辞令のつもりだったんだけどな~」
「良いんじゃないリトリア王国のあの場所に300人以上のアリスちゃん要らないでしょ?半分こっちに移動してもらえば良いんじゃないかしら?」
「麗香簡単に言ってくれるけどな~あの子達にもあの子達なりの都合ってもんが有るだろう?そう簡単にナストレーア王国に移動しろっては言えないだろ!!」
人には人の都合が有るリトリア王国とナストレーア王国の間はかなりの移動距離が有るんだ・・
そう簡単には普通の人間は移動出来ない
そんな俺の考えを読んだのかクララは
「マスター転移門を設置すれば転移門同士で瞬時に移動出来ますよ?」
「へ?」
俺はクララの転移門って言葉に素っ頓狂な声を上げてしまっていた。
つづく・・・
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