第106話 106.生命力譲渡

<真也>



『生命力譲渡』

魔法を譲渡・・した時と同じように出来ないか?

うう~

アリシャの親父さんの前でキスしろってか?


そんな事したら、俺・・アリシャの親父さんにぜって~殺される!!

『そんな優良な事を悩んでる場合じゃネエ~~!!』


俺はアリシャの顔を見た瞬間一瞬躊躇したが・・

一気にアリシャの唇に俺の唇を重ねて


『俺の生命力を譲渡するイメージでアリシャの中に送り込む!!』



だが・・


全然・・


反応が無い!!

麗香は?

アリシャの手首を持って脈を測っている

視界に映った麗香の反応は無い


効いてるのか?


効いていないのか?


『こんな事じゃダメだ!!』

アリシャは治ると信じろ!!


必ず俺が治す!!


・・・・


・・・・


・・・・


何か・・外野が煩い!!

この声はアリシャの親父さん

「俺の娘のアリシャに何をする~~儂が直々に成敗してやるそこになおれ~~~!!」

結構怒ってんな・・・

『無視だ無視!!アリシャが死にそうなんだ!!アリシャが優先!!』



『生きろ!!』


『生きてくれ!!』


『何でもするから!!生きろ~~!!』


そう心の中で叫んだ瞬間に!!


『グググググーーー』

っと俺の気力が一気に持っていかれる


グングン生命力持ってかれた気がする・・・

『そろそろ?大丈夫?ギルドカードで確認してみるか』


と・・

くちびるを放そうと・・

その途端


『ガバッ』


っと俺のくちびるはアリシャに再度吸い寄せられ・・

アリシャは俺の唇から生命力を物凄い勢いで吸い取って行く


「もごもごもご」


な・・・なんていう力なんだ!!

俺の体をアリシャが抱き締めてドンドンと締め付けて来る

そ・・それに


『アリシャが舌を入れて来た!!』


あ・・・アリシャ・・

俺は思わずアリシャの体を引き剥がし


「アリシャやり過ぎだ~~!!」


とアリシャの体を


『ゴン』


『ゴン』



っと左右に揺すると!!

「あれ?私死んじゃったの?という事は真也も死んじゃった?」

え?

今のは?


無意識に吸っていた?

でも!!

『舌入れて来たのは何なんだ~~~????????アリシャの欲求?』


う・・考えるのはよそう!!

「何おバカな事言ってんだ!!俺から散々生命力持っていきやがって!!」

「え・・私?死んだんじゃないの?」




「俺がアリシャを死なせる訳ネエだろうが~~!!

アリシャお前に口移しで俺の生命力譲渡したせいで、お前の親父さん激オコなんだ!!

あれ!!あれを何とかしてくれ~~~アリシャ!!


じゃ~ないと、俺アリシャの親父さんに殺されそうなんだ!!」


そう言って激オコのアリシャの親父さん!!ヘンリー国王が暴れている方に視線を向ける。


俺の視線の向こうでは、ヘンリー国王がリリス、トリア、ナスティア、クリスに足止めされて



「大事な嫁入り前のアリシャに何をする!!無礼射ちにしてくれる!!」


そう言って大剣を振り回している。

うわ~~めちゃめちゃ激オコじゃん!!

額に青筋浮かんでるし

こっちに来たら確実に俺切られちゃうな


つづく・・・

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