第208話 208.公衆の面前で恥ずかしい事は止めて~~~!!
<真也>
アリシャは俺の手を掴んで引っ張って館へと歩いているが俺の手を掴んだアリシャの手
滅茶滅茶小さく感じる
だけど
『暖かい・・』
先を歩いているアリシャからほんのりと香る柑橘系の爽やかな香りを感じて
俺は一瞬
『ドキッ』
っとしてしまう
対して俺の腕に体を絡めている麗香からは甘い香りが・・
此れは此れで
『ドキドキしてしまう』
クララは俺達の後から付いてきているんだが・・・
そんな俺達の様子を見て
「くすっ」
っと笑ってる。
クララよ今の笑いは何だ?
『仲が良い事で?』
そんな風に思っているのか・・
それとも俺との事を思い出して笑ったのか・・
『アレは黒歴史だ~~アレはモノリス・ストレイアが悪いんだからな!!』
モノリス・ストレイアが作った記憶情報共有補完システム
あれは抑々、クララとモノリス・ストレイアの間での特殊なシステム
それを俺に使ったんだ!!
当然不都合・・・有るんだろうな・・・
そもそも他人に使用する仕様じゃ無い!!
確かに情報の補完共有は出来たんだと思うんだが、上手く情報が引き出せない。
うまく繋がったり、繋がらなかったり
それに
突然、モノリス・ストレイアの感情が暴走したり
そういう面じゃ、まだまだ不完全なシステムかも
その前に!!
『一歩間違えば俺の記憶が破壊されてモノリス・ストレイアの記憶で上書きされて俺の体がモノリス・ストレイアに乗っ取られてた可能性もあるんじゃ?』
そう思うとすんげ~怖いんだけど・・
『俺って本当に大丈夫なん?』
モノリス・ストレイアの人格に徐々に乗っ取られて乗っ取られて行くって事無いよな?
そう思うと冷や汗が出る
『大丈夫だ!!』
きっと・・
不安を拭うようにそう・・言い切っては見たが・・・
『くにゅ』
俺の唇に突然柔らかい感触が?
俺は『情報補完』システムの不具合の検証に意識を割いていた為に突然のその感触にビックリ!!
その唇の感覚に一瞬で現実に引き戻される
俺のくちびるを塞いでいたのは・・・
『アリシャの柔らかいくちびる』
甘く・・
熱い・・
アリシャの吐息が頬を擽って行く
意識を戻すと・・
俺に唇を合わせたアリシャと視線が合った
アリシャは唇をゆっくりと俺のくちびるから放しながら
「考え事をしながら歩いていては危ないですよ?」
と小首を折って俺の顔を下から可愛く覗き込む
『完全な不意打ち』
アリシャその仕草は可愛すぎるだろ!!
そんなアリシャに俺は不覚にも
『ドキッ』
っとしてしまう。
「あ~アリシャ~一人だけズルい~~抜け駆け禁止~~」
そう言って麗香が横から
『ちゅ~~っ』
っとキスをして
「うふふっ。これで私のキスで上書きね」
「おい此処はハンバーショップのオープンテラスの傍でお客さん一杯居るんだぞ」
「真也は恥ずかしがりやさんね~じゃ~続きは今晩・・・」
って麗香が言おうとした瞬間クララが横から入ってきて
「マスター失礼します」
と言った瞬間・・
俺に抱き着いて
『ディープキス』
俺の口の中に舌を入れて・・
アリシャと麗香はそんなクララを引っぺがし
「「クララ何してるんですか~」」
二人して同時にハモった。
え・・え~
『女同士の闘いが始まる?』
「3人共俺達はメイドさんに仕事をお願いするんじゃなかったのか?」
取り合えず問題回避!!
こんな公衆の面前で争いを始めさせるにはいかない!!
俺の言葉にアリシャが早速
「そ・・そうですよね。麗香、クララ行きましょ」
と反応してくれたよ
流石出来る王女様!!
アリシャの言葉で俺達はオープンテラスのお客さんの生暖かい視線を浴びながら国会議事堂の形をした館に歩いてゆく?
『両腕を麗香とアリシャにガッチリと確保された俺、此れは連行じゃね?』
つづく・・・
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