第385話 385.エロ爺撃退試作品1号君

<真也>


リトリア王国首都トリステイン

王城から20キロ圏内は建物を建てる場所も無い状態に建物が密集し、王城から20キロを超えた辺りから貴族が食べるパンなどに使う小麦を栽培する畑がすこしづつ見えて来るがリトリア王国首都トリステインには川が無い。

その為に水は黒の森に染み込んだ水が地下を通り首都トリステインの地下まで来た水を井戸を掘って汲みだしているのだ。

首都トリステインにて農作物を育てるには厳しい環境と言わざるを得ない。

なので農作物は一部裕福な貴族用に栽培されているのみなのだ。


歴史上の有名人が


『パンが無ければお菓子を食べれば良いじゃない?』

なんて言ったとか言わなかったとか・・


この世界じゃ

『パンが無ければ魔獣の肉うを食べれば良いじゃない!!』

って格言になりそうだ。

まぁ~実際そうなんだが・・・・

ここ10年魔導士が魔素を大量にばら撒いたせいで魔獣が強くなって狩れなくなっていて魔獣の肉も高くなっていたみたいだが、魔導士達のクーデーター失敗で居なくなった魔導士達の代わりに投入した80基のアイアンゴーレムがリトリア王国内を警備しながら狩った魔獣の肉や素材や魔石をギルドが大量に販売しだしてからは、安価な魔獣の肉が国内に大量に出回り市民の食生活は改善されたハズ!!

魔獣肉については、リトリア王国と同じようにアイアンゴーレムに国内を巡回させながら魔獣を狩っているアーネストの祖国であるナストレーア王国でも同じような状態だろう。


話は大分逸れてしまったが、40キロにも及ぶ首都トリステインの街の殆どはレンガや石作の家々で埋め尽くされている。

なので家々で埋め尽くされているリトリア王国首都トリステインの街の家を除けながら再開発するのははっきり言って不可能に近い。

なので首都トリステインの東門の外に新しく作ろうとしている新首都トリステイン構想が一番現実的って事になる。



そうは言っても、


『旧首都トリステインは捨ててしまいましょう!!』


って事にはならない!!

やっぱりそれなりに住みやすくしていかなければいけない。

だって・・


『アリシャを嫁に貰うって事は、必然的にリトリア王国を良くしていかなきゃいけない?』


って事はナストレーア王国第一王女アーネストの祖国ナストレーア王国首都ナルノアールの改革も・・・って事になるよな・・



これって俺の人生ガチ、ブラックじゃね?


そうは言っても『オープンガーデン』オープンによる首都トリステインの交通渋滞を何もしない訳にはいかないので、手の付けられる所から首都改造って事で、麗香の提案してくれた首都トリステイン出入口である東西南北のの門横の城壁に自由市場『オープンガーデン』に繋がる『転移門』を設置する事になり王城に出向きヘンリー国王とエリザベス王妃の許可を取った後再度首都トリステインの東西南北の門の横の城壁に『転移門』を設置していた俺


問題は山積

ギルドカードのセキュリティーチェックが今現在掛けられない状態ではノーチェックで首都トリステインの東西南北の門から旧ジャクソン家魔導演習場まで直通で通行出来てしまうって事だ。


早くギルドカードを使って通行制限を掛けたいんだが、2日後のギルド総本部総会までは導入は出来ない・・・

こっちの思惑通りにはいかないものだ・・・

今は首都トリステインの交通渋滞を改善させる事の方を優先するしかない


全員を連れて『転移門』を設置するのは無駄なので作業は俺とクララの2人

東西南北の門の傍の城壁に『転移門』の魔道具を俺の亜空間庫から出して展開しクララが自由市場『オープンガーデン』の入り口横に設置した東西南北の門に対応した『転移門』に繋げ俺が設置してゆくというもう肉体労働99%という何とも情けない作業


『エロ爺』


の影響さえなければ俺だって!!

と思うんだけど・・・

何処までもエロ爺の人格が邪魔してくる


『転移門』の設置は東西南北40キロの範囲を飛び回りながら各『転移門』を展開・設定・設置・稼働チェックとやらなければならず『転移門』の設置が終わったのは午前2時を回ってしまっていた。


「マスターこれで全部設置終わりました。お疲れ様です~夕方言ったように帰ったらマスターにご褒美あげますからね~」

「ご褒美って何なんだ?」

「それは帰ってからのお楽しみですよぉ~マスターふふっ」


クララの意味深な言葉に一瞬背中が


『ゾクッ』


っとした俺

何なんだ?

良い物って変な物じゃないよな?な?な?な????


ってこれフラグ立てて無いか俺?

うをぉ~~けちゃめちゃ嫌な感じするんだが・・・大丈夫なのか?


俺はドキドキしながらクララと王城の転移部屋に帰還


やっぱり皆ベッドで全員眠っちゃってるな~~

「あらあら~みんな眠っちゃってますね~そう言えば、もう午前2時過ぎちゃってますもんね。マスターお茶でもご用意致しますから座って待って居て下さいね。ふふっ」


って俺をテーブルまで連れて行って椅子に座らせるクララ

まぁ俺もずっとぶっ続けで『転移門』の設置作業をしていたから何か飲みたいとは思っていたんだ。

暫くすると湯気の立ち昇っている熱々の紅茶の入った容器とティーカップ、そして籠に持ったクッキーをトレーに乗せて帰って来て、ティーカップを俺の前とクララの席の前に置くと熱々の紅茶を注いでくれる。


ずっと女性陣8人が傍に居る状態だったから、こんな風に対面で2人で居ると何か・・


『気恥ずかしい感じが・・・』


まぁ~5メートル向こうのベッドでは7人の女性陣が眠っている訳だから密室で2人って訳でも無いんだが・・・


もう昨日になるのか・・クララに

「ふふっ・・マスター挙動不審にみえますよ?じゃ~ご期待に応えて今晩良い事をしてあげますから期待していて下さいね~マ・ス・タ」


って言われた言葉が気になって、どうしても意識してしまう俺

まさか『良い事』っていうのは


『えっち』


じゃ無いよな?

って思わず期待してしまっている俺

そう思うと余計にドキドキしてきたぞ!!


ヤバいんじゃね?

俺のアソコもめちゃ反応してしまって痛いんだが・・


『クララに気づかれて無いよな?』


「マスター冷めない内に紅茶頂きませんか?」

そう言ってきたクララは席に座って紅茶のカップを口に持ってゆく

「そ・・そうだな。俺も頂こう」

「はい」


クララは紅茶を一口飲んだ後、手に持ったカップをテーブルに置き


「マスターご褒美なのですが・・・」


って言われた瞬間


『キター』


って思った瞬間俺の心臓が


『ドクン』


『ドクン』


『ドクン』



って激しく俺の胸を撃ちだした。

『落ち着け!!俺~~~!!』


そんな俺の気も知らずクララは


「ご褒美は~~ジャーーーーン~~これで~~~す」




って俺の目の前にクララの人差し指と親指で摘まんだ小さなカプセルを俺の目の前に差し出してきた。


「へっ?何これ?」


ってお間抜けな俺の声が部屋に響いた。


そんな俺の事など気にしていない風のクララは俺の右手を取って俺の右手にそのカプセルを乗せて


「ジャーーーン~これ~~は~~なんと~~何とですよ~~

今日やっと完成した


『エロ爺撃退試作品1号君』


なので~~す~~拍手~~!!」


その言葉に俺は


「ほ・・本当なのか?これを飲めばエロ爺はもう出てこないのか?」


俺は思わず聞いたよ!!

だってあの忌まわしい『エロ爺』の人格が出なくなれば俺は晴れて自由に皆と待望の『えっち』し放題なんだから!!

今までのお預け状態の紋々とした生活ともこれでオサラバ出来ると思うと超~嬉しいぜ」


「それがですね~何処まで『エロ爺』の人格が顕現してくるのを抑えれるかは解らないのです。

なので


『エロ爺撃退試作品1号君』


なのです」


「おいクララ上げて落とすなよ!!」

「そのカプセルはモノリス・ストレイア(エロ爺)がネオキャニア銀河のナスタルジア星のジェードで開発した魔法販売用のナノマシーンなのです。

そのpナノマシーンにエロ爺撃退用の魔法が組み込まれていて、エロ爺の人格が顕現すると同時にエロ爺の本体を攻撃するようにプログラムされています。

なので何処まで有効かは使用してみないと解りません


なのでマスターそれを飲んでみて下さい」


「うをぉ~これって俺まるでモルモットみたいじゃないか?」

「しょうがないじゃないですか~だってあのエロ爺ですよ?そう簡単に消滅してくれると思いますマスター?」

「そ・・そうだよな・・あのしぶといエ爺の人格が同簡単にsw用滅なんてはしてくれないよな」


「今は、エロ爺の「人格が顕現するのを抑えられれば儲けものって感じでしょうか?」

「そうだよな俺の体がエロ爺に乗っ取られなくなるだけでも大分違うか・・」


そう思いクララに渡されたカプセルを俺は飲み込むのだった。



つづく・・・

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