第198話 198.魔獣スタンピード報告に・・何でこうなった!!

<真也>


『何でこうなった!!』


俺は非常にそう叫びたい気分だ

何でって?

だって俺は


ナストレーア王国アンドリュー国王に手を繋がれ

そのアンドリュー国王はキャロライン王妃と手を繋いで先頭を歩いている


俺と国王と王妃が仲良く手を繋いで街中を闊歩している光景


『なんの罰ゲームだよ此れ~~!!』

普通さ~護衛の兵士とか騎士達が俺達の周りを囲んで護衛するのが普通じゃ無いのか?



そして俺達の後ろには、麗香に左腕を、アリシャに右腕を両脇から抱き締められたアーネスト第一王女じゃ続き、最後尾はクララとアーネスト第一王女の侍女の侍女チェルシーが歩いている。


今俺達は王城から歩いて10分位の所ある首都ナルノアール・ギルドにスタンピード収束報告にゆく為に大通りを歩いている訳だが・・


『普通馬車で行くでしょ?』


って思うよな?な?な?

俺の感覚間違ってねえよな?

所がだ!!

俺達が王城を出て首都ナルノアール・ギルドへスタンピード収束報告に行こうとした時


「今日は天気が良いから皆でスタンピード収束報告に行こうではないか」

とアンドリュー国王が言い出し

「貴方久しぶりですね私も行きましょう良いわよねアーネスト」

とキャロライン王妃がぱ~っと咲いた花のような満面の笑顔で言った事で・・


こんな風になってしまったんだが・・


魔獣のスタンピードの為に、ナルノアール・ギルドのギルド長クラークから魔導拡散の一斉連絡で『100万の魔獣のスタンピードが首都ナルノアールを襲おうとしている。次の連絡が有るまで全員家に閉じこもり絶対に家の外に出るな』

そう通達を出している為だろう、街の中には人影は全くない!!


そんな大通りを国王夫妻とアーネスト第一王女、侍女チェルシーを伴った俺、麗香、アリシャ、クララだけが歩いている異常的状態


『俺国王夫妻と先頭で手を繋いで歩いているのって凄く居心地悪いです』


誰か~~変わってくれ~~!!

アーネスト第一王女が俺に纏わりついた結果、麗香とアリシャに確保されこんな組み合わせになっちまった訳だからしょうがないと言えばしょうがない事なんだけど・・・


麗香、アリシャ、クララのガードが堅い!!

『これ以上嫁は増やしません』

って感じでアーネスト第一王女を両側から確保?

これって連行じゃないよね?


国王夫妻は2人して俺を婿殿と呼ぶんだけれど・・

その度に後ろから殺気が!!


『いい加減殺気を飛ばすの止めろ~~!!』


石作の大通りに面した家々の鎧戸の隙間からそんな大通りを歩く俺達を不思議そうに見ている住民達?

でも声を掛けては来ない?

まあ~オールデス家の魔導士達がクーデターを起こし反逆したんだ。

魔獣が居なくなっても安心は出来ないだろう


「街の中は見た所、魔導士達の魔法によって家の所々が壊れているようじゃが被害は無いようじゃの~」

とアンドリュー国王が街の中を見ながら注意ぶかく見ている

「被害が殆ど無いようで安心しました」

アンドリュー国王に追随してキャロライン王妃が安堵した表情でアンドリュー国王に寄り掛かっている


『お熱い事で』


俺って邪魔ものじゃね?

って思うんだけど・・アンドリュー国王に手を握られた状態で俺は逃げれないんだ・・

ううう~~どうしろって言うんだ~~!!




「ドドドドドーン」



俺達の周りが爆発音と共に一瞬で爆炎に包まれた。


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る