第233話 233.佐竹さんの安全確保は?

<真也>


俺が悩んでいるとクララが困ったように

「方法が無くは無いんですが・・・」


と困ったような表情で呟いて来る。

どうしたクララ?

どうしてそんな困ったような表情をする?


『理由を聞くのがめちゃめちゃ怖いんだが・・・』


・・・


クララにかける言葉を躊躇してしまう。

そんな思惑の為に無言の時間が過ぎていた時

麗香が急にクララの方の歩み寄り


「クララ方法が有るのならば教えて、その方法なら佐竹の叔父様を守る事が出来るんでしょ?」


そう言いながらクララの顔を覗き込んでいた。

そんなクララは・・

やはり気まずそうな表情で

「あまりお勧め出来る方法じゃ無いんです・・・」


と出来る方法を言いたがらない。

クララが言い淀む程めちゃめちゃヤバい事なのか?


『不安だ・・・』


何かクララ・・チラチラと俺の顔を見て気まずそうにしてるのは気のせい・・なのか?

クララの挙動不審な行動を見て


「クララ、そんなに不味い事なのか?」

「マスターが大変いなるだけです・・よ?」


何故に疑問形?

「俺が我慢すれば良い事だったら俺の方は問題無いぞ」

佐竹さんの安全が守られるなら少しくらいの迷惑は俺は我慢できる



そう俺が答えるとクララはやっと安心したようで

「そこまでマスターが覚悟しているのならば大丈夫です。それではマスターの嫁が一人増える事をお許し下さい」



アリシャと麗香はクララのその言葉に速攻で反応

「何で嫁?」

「クララどういう意味?」

ってクララに同時に問い詰めた


俺もクララのまさかの返答に俺はビックリして


「嫁?」

「嫁です」


「俺の聞き間違いじゃ無ければ、クララは今嫁って言ったように聞こえたんだが?」


「その嫁です」


想定外の嫁ときやがった!!

「佐竹さんの安全を確保する事なのに、何で俺の嫁が1人増える事になるんだ?」


「それは、アンドロイドを1体起動させなければいけない為です」

クララはシレっとさも当然のように告げて来るのだが、俺にはまだ上手く飲み込めない

「それの何処が俺の嫁が1人増える事に繋がるというんだ?」


「モノリス・ストレイアの作成したアンドロイドは女性型のアンドロイドしか設計及び作成されておりません。

そのアンドロイドは私の情報をコピーし起動する方法しか無く、当然のようにマスターの嫁の座を要求してくると思われます」


モノリスは女性型しかアンドロイドを作成しなかったってどんな性癖もってんだよ。

待てよ?


書き込む情報をクララの情報じゃなくモノリス・ストレイアの情報を書き込んだら俺に嫁の要求しないんじゃないのか?

俺ってもしかして天才?

早速クララに相談だ!!

「じゃ~クララ起動するアンドロイドにモノリスの記憶を書き込んだら良いんじゃないのか?」


俺のその言葉にクララはビックリして

「マスターあのエロ爺がこの世界顕現して本能のままに動いたら何を仕出かすか解りませんが宜しいのですか?」


うわ~奴は女の見ると見境なかったんだ!!

『自分の体となったアンドロイドの体を滅茶滅茶改造して女性を洗脳しまくりそうだな』


つづく・・・

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