第36話 36.いつの間にか決まっていた結婚話

<真也>


あの一触即発の麗香の父親との話し合いで、最悪の親子断絶は回避!!

あの後麗香の巧妙な裏取引の結果?円満?に解決・・・されたハズ


麗香の父、安城寺猛は首都圏に11か所の病院を経営をしている

しかしバブルが弾けた頃から資産運用で徐々に負債が膨らんでコロナウィルスの影響で負債が輪をかけて膨らんだ結果、資金繰りが悪化

丁度白鳥病院の長男から出された50億の融資を含む結婚話の乗っかったらしい。

白鳥病院の長男、卓志・・・

何か丁度の時期に、人の弱みに付け込んでお見合い話を持ってくるなんて・・

『ちょ~っとイラっとくるな!!』


今度ちょつと脅かしておくか・・・


まあその事は後回しとして

今日初めて知ったんだが麗香の家族構成は

父親が 安城寺 猛アンジョウジタケル 56歳

母親が 安城寺 玲奈アンジョウジレイナ 55歳

長男が 安城寺 昇アンジョウジノボル 30歳

そして麗香

長女の 安城寺 麗香アンジョウジレイカ 26歳


長男の昇は5年前に結婚して既に5歳の長男 ハジメ君3歳のアヤちゃんが居るらしい

奥さんは同じ医師で29歳になる 麻耶マヤさん


安城寺家は本当に医師家族って言える。

で・・・

父親の猛は妻とは別に愛人が居る

聞くと小学校の同級生らしい

何と小学校の頃から相思相愛だったらしいが、医師の家系の影響で猛反対にあって今の医師の家系の奥さんを娶った

で恋人関係だった彼女とはそのまま愛人関係を続けて、1人子供も居るらしい・・・

麗香達家族は麗香以外はその事を全然知らない

なので麗香は独断で


○父親の愛人の事は家族には内緒にする。

○麗香の住んでいるマンションを今日中に引き払い銀座のリリスヒルズ 40階の3億もする億ションに引っ越し

○麗香が住んでいたエンジェルガーデン最上階205号室は父親の愛人に住んでもらう


って事にした。


良く考えたら・・

俺知らない間に麗香と結婚する事になってんだけど?

麗香にそれを言うと


「私と結婚するの嫌なの?」


って凄い顔で詰め寄られて、あえなく撃沈

「い・・嫌じゃありません」

って言うしかなかった俺

俺って18歳だよ?

一昨日治療してくれた時初めて会った人だよ?

それがもう結婚が決まっちゃってる!!

そういや・・


『今日の朝、俺の家でも両親の間では俺と麗香が結婚する事になっていたな・・』


今は『ジュエリージュエリー』の応接室で全員従業員さんの持ってきてくれた飲み物を飲んでいるんだが・・・

麗香は俺によこからべったりくっ付いて俺の腕を抱き締めている。

『麗香の親父さんの視線が痛い・・・』


まあ・・最初来た時のような敵対する視線じゃないから・・俺受け入れられたのか?

『85億の借金の目途が立ったのと、親父さんの愛人の件で少しは気が楽になったのかも?』


俺に抱き着いている麗香は俺の耳元で


「もしも真也が浮気したら、あそこちょん切って本当の意味での可愛い~『しほ』ちゃんにしてあげるからね?」

と囁いて微笑んできたんだが・・・

そう言った時の麗香の笑顔が怖い

『本当にやりそうだ・・って本当にやるな・・』


つづく・・・

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