第262話 262.モノリス・ストレイアの亜空間庫を求めて

<真也>


そう言えば最近、クララと2人だけってシチュエーションって無かったな。

何かクララが今日はやけに張り切ってるんだが気のせいなのか?


館まで帰り館の中に入ると速攻でルシアが俺達の所に走り寄ってきて


「ご主人様、クララ様お帰りなさいませ。ご飯にしますか? それともお風呂に致しますか? それとも・・わ・た・し?」

そう言って満面の笑顔で小首を傾けて下から俺の顔を覗き込むルシア


誰が教えたんだ!!

そんな新婚さんの定番ギャグ~~~!!


突っ込んでみたいが、突っ込んだら突っ込んだで藪蛇になる可能性が有るから無視だ無視

「ルシア俺とクララはこれからナストレーア王国の事で用事が有るから今日は帰って来れないかもしれない。用事が有ると言われたら明日以降にして欲しいと伝言してくれ」


ルシアは自分の新婚ギャグ?に突っ込まれなかった事が悲しかったのか少し寂しそうな表情で

「承知いたしましたご主人様。ご主人様を受け入れる準備は何時でも出来ております何時でも仰って下さいませ」


そう言って頭を深々と下げて来る。

頭を深々と下げている為にルシアが今どんな表情をしているのかは解らない・・・

俺にアリシャと麗香とクララが居なければ・・今の言葉できっと落ちていただろうな!!



此処にアリシャと麗香が居たらきっと怒り狂っていただろうな

逆にアリシャと麗香が此処に居なかったからルシアはチャンスと攻めて来た?


「ルシアじゃ~後は頼む」


そう言ってクララと共に館のホールを後にして何時もの転送部屋に入る。

『不思議の国のアリス』

の皆には出来るだけ転移を見られないようにしているが・・・

最近馴れたせいか、所々で遣らかしている為に『不思議の国のアリス』の女性の間では俺達は当然のように魔法で何でもできる?という噂が全員に広がっているみたいなのだ。


『空間庫』からあれだけ色んなものを出して居れば俺の魔法で作っているのか、それとも空間庫から出しているのか解らないだろうからな。


「クララじゃ~黒の森に転移するぞ」

「マスターお願いします」


クララも転移魔法使えるのだが、俺の方が黒の森のスライムの場所は良く解っているから俺が今回は転移役


『最初にこの世界に俺が転移してきた場所だもんな』


そう思いながら


『黒の森のスライムが居た俺にとってこの世界最初の場所』


へ転移


転移した瞬間!!


「ガオー」

「シャー」

「グヲォー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

・・・・

5メートルから10メートル程も有る魔獣達が一斉に襲ってきた。

「うをぉ~~何だ!!何だ!!何なんだ~~!!」


俺はそう叫んだ瞬間、魔獣に飲み込まれる直前で、クララを抱き締め結界を張った!!

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』

『ガツンッ』


俺の結界に一気に衝撃が走る。


「うふっ~マスターこんな所で私を抱き締めて来るだなんて~大胆ですね~凄く嬉しいですマスター」

そう言って

『ぎゅっ』

っと抱き締めてくるクララ


「クララそれ冗談で言ってるだろ!!」

「マスター冗談でもありませんよ?こんなアンドロイドの私なんかでも守ろうとして下さった事が凄く嬉しいのです」


そう言って上目使いに抱き締めた胸元から俺を見上げて来るクララ


「超~可愛いいんだけど~」


「うふふっ~マスターその言葉、凄く嬉しいです~このまま此処でしちゃいますか?」

「へ?俺口に出して言ってた?」

「はいしっかりと言ってました」


「ガオー」

「シャー」

「グヲォー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」

「ガオー」


相変わらず魔獣達は新たな敵が現れた事で一斉に俺達を襲ってきている。

「い・・今はよそう!!俺達は魔獣の縄張り争いの真っただ中に転移していたみたいだ!!今は一刻も早くこの状況を何とかしよう」


結界を張ったは良いが・・

結界を張ると魔法攻撃出来ないんだよな~


どうすっかな~


つづく・・・

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