第73話 73.魔導士モノリス・ストイアは何を考えて居た?

<真也>


皆信じられないって感じだな

俺はアリシャの魔法陣を使って魔法を放った時の事を話す事にした。

「皆は信じられないかもしれないが、アリシャがあの魔法陣で魔法を放った時にアリシャからというか、魔法陣から魔力の収束速度、正確性、魔法の練度、イメージ力そういう物が俺に流れ込んできたんだ。

なんでそんな物が俺の頭に流れ込んできたのかは解らない。

そ・・それと・・な・・

此れは言うべきか・・解らないんだが・・

アリシャの俺に対する・・思い・・なんかも流れ込んできた・・」


そういった瞬間アリシャは


「にゃ・・にゃ・・にゃ・・・みゃ・・」


あ~やっぱり・・固まったか・・


俺はアリシャの傍に行き


後ろから


『ギュッ』


っと抱き締めた。

う・・・


残りの5人の視線が・・痛い・・


アリシャは慌てて

「あ・・あろがとう・・ございます。お・・おち・・つきました」

って言ってくれたのでそっと手を放し、自分の席に戻った俺


『う・・アリシャのむ・・胸に・・手が触れた時・・やわらかかった~』



い・いけない!!

皆が見ている!!


俺は皆の冷たい視線を逃れる為に俺は魔法陣の事に着いて

「じゃ~一度整理するぞ!!

原初の魔導士モノリス・ストイアが弟子の為に作った魔法陣は、魔力の収束速度、正確性、魔法の練度、イメージ力を取得し弟子の魔法の習熟度を把握する為の練習用の魔法陣だった。

そして弟子が考えて居る事もこれにより読めたみたいだ。

原初の魔導士モノリス・ストイアは弟子を信用していなかったんじゃないかな?


練習用の魔法陣は魔法陣は弟子がケガをしないように、そして暴走しても被害を出さないようにする為の物であると同時に、10分の一の威力しか出せない事で単独で国を殲滅する事も出来なくしたみたいだ。


魔導士モノリス・ストイアは自分の後継者を見つける為に、次々に弟子を取って適合者を探したんだろう。

アリシャの心が読めたように、魔導士モノリス・ストイアの読んだ弟子13人の心は欲望にまみれた心だったんじゃないのかな。そして失望して真実を教えないままに消えた」


そういうと

「じゃ~10分の一の実力しか出せない魔導士は脅威じゃ無いんですね」

とアリシャは安心したように言ってくるが


「それがそうでもないんだ。

威力が10分の一しかだせないんなら、10倍以上の人員を投入すれば良いんじゃないっていう単純発想をしたバカが居るんだよ。

アリシャも知っているリトリア王国のベンダー・ジャクソンが率いる魔導士達だ。

200人以上の魔導士を集め、ブタ頭の魔獣1000体を召喚したのは見ただろ?

1人じゃダメならダメじゃない人数を集めりゃいいじゃんってある意味よくかんがえたもんだね~。流石に魔法陣に仕組まれた仕組みには気づけなかったみたいだね」


「原初の魔導士モノリス・ストイアは一体何がしたかったの?」

って麗香が俺の方に頭をもたげながら聞いてくる

俺はそんな麗香の頭を撫でながら


「原初の魔導士モノリス・ストイアは魔法を使った便利な世界を皆で作りたかったんじゃないのかな?

一人じゃ出来る事に限りが有る。

だから魔法に素養が有って、優秀な心の優しい人間を探して素養の有りそうな人間に魔法陣を与えて様子をみてた。

そして素養が有って自分共に動いてくれそうな人間が居たら、その時本当の意味で・・

『魔法陣無しで魔法を発動できる方法を教えようとした』

此れが俺の予想した真実だよ」


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る