第163話 163.不審者との遭遇戦

<真也>


俺達は黒焦げになったシルバーウルフを空間庫に収納した後、馬車の車輪の跡を追って木々の間に隠れながら探索を続ける。


アリシャは疲れたのか?

俺に近づいて来て・・・

俺の体に寄り掛かるように抱き着いて来る

因みに俺達の結界はある程度近寄ると互いの結界が融合するっていう優れもの

強力な結界故に、結界の中から攻撃が出来ないっていう欠点さえ無ければ万能なんだけどな


「アリシャ疲れたのなら少し休もう」

って提案するとアリシャは恥ずかしそうに


「此処でご褒美頂いても良いですか?」

って色っぽい表情で俺の顔を見上げて来る・・


あ~ご褒美って俺アリシャに言ったな・・・

「ご褒美って何をすればいいんだ?」

そんな俺の言葉に


「こんな2人きろの所でするのって決まっているじゃないですか~その位私の気持ち呼んでくださいよぉ~」


と言った瞬間俺のくちびるはアリシャのくちびるで塞がれた・・・

一瞬で俺の心臓の鼓動は


『ドクン』


『ドクン』


『ドクン』


『ドクン』


ってMAXに!!

アリシャの心臓の鼓動だって

『ドクン』


『ドクン』

って凄い!!


ここまで言われたら・・

『断れないよな・・』


俺は決心して・・

アリシャのスカートの中に・・手を・・


その瞬間

魔力の壮大と悪意を感知

『魔法陣起動か!!』


俺は一気に飛んで木の陰に


「ドーン」


俺達の飛び退く前に居た場所の後ろの木に火球が着弾

それを皮切りに

「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


・・・・

っと数秒おきに火球が森の奥から発射されてくる。


「殺す!!絶対殺す!!」


俺を抱き締めたままのアリシャが不穏な言葉をはいた

「殺しちゃダメだって!!捕まえて奴らの目的を吐かせなきゃ」

「私達の逢瀬の邪魔をした報いを受けさすのよ!!絶対殺す!!」


あ~アリシャ切れちゃってる

あそこまで逝ってて邪魔されちゃつた怒り?

「奴らの攻撃が早すぎる!!まずは何をしているのか探ろう」

って言うとアリシャが


「断続的に詠唱しているみたいよ。風に乗って詠唱が聞こえてくるでしょ」

って言ってくれる

そう言えば・・・


『大地に普く存在する不変の力よ


 わが求めに応じ、我を対価に


この魔法陣に力を与え


火球とし我が敵を撃て!!』


俺が数秒間隔で詠唱されている!!

数十人が時間差で詠唱し順次火球を発射してきている


「順次詠唱し数十人が切れ目なく火球を発射してきているな」

「敵ながら考えるわね。ジャクソン家の奴らの攻撃パターンじゃ無いわね。他国の魔導士かもしれないわ」

アリシャのその言葉に引っかかる

「ジャクソン家じゃ無くて?」

「ジャクソン家はあんな攻撃方法は知らない」

アリシャは断言する。

今までジャクソン家を見て来たアリシャだから解るのかもな

そうすると・・

俺が言うよりも早く


「ナストレーア王国の魔導士達ね」

とアリシャが核心を言ってくる


「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


・・・・

火球の途切れない砲撃が続く中、大木の陰に隠れながら俺とアリシャはそんな核心に迫る話をしていた。


「そんな所に隠れていないで出て来いよ!!リトリア王国の者だって事は解ってるんだ」


そんな声が森の奥から聞こえて来た。


「この砲撃の中で出て行ったら死んでしまいますよ」


って俺は叫んでみた


「お前達を殺すために撃ってるんだ。当然だろ」


と敵は俺達をあざ笑うように告げて来る。

アリシャは

「殺す!!」

「やめとけ」

「折角のチャンスを潰されたんですよ!!せめて奴らのピーは全部潰させてもらいます」

そう言って木の陰から出て行こうとするから


「アリシャ待て!!奴らに俺達の結界の事とか装備を知られたくない。全員を引き付けておいてスタンで一気に無力化したい」


「ダメ!!それじゃ私の復讐にならない!!」


「じゃ~結界の一部を変形させて飛ばせば良いんじゃないか?」


「う~ん、それでアソコ潰せるかな?鋭利な刃物みたいに変形させればアソコちょん切る事出来るかな?じゃ~やってみる」


そう言ってアリシャはイメージし始めちゃったよ!!

『怖いぞアリシャ!!』


<アリシャ>

ぜ~~ったいに許さないんだから~~

『イメージ!!』


『イメージ!!』


『鋭い刃物!!』


「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


「ドーン」


・・・・

敵の砲撃引っ切り無しじゃない

「鬱陶しいわね!!」


「出て来いよ!!何も出来ない弱虫野郎!!」

敵の罵倒!!

私は木の陰から一瞬顔を出し

標的1人目視確認


結界の一部を分離変形、鋭利な刃物イメージ


『シュッー』


目指すは罵倒してきた男の股間!!


「ぎゃーーー」


1人目撃破!!!私の恨みの深さを味わえ~~!!


「クソがーーー」

「同時に行くぞ!!」

2人同時に動きだしたみたいね


『シュッー』

『シュッー』


「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

向かってきていた2人が股間の無くなったピーを両手で覆い激痛に地面を転げまわっている


「ふふふっ私の心の痛みを感じれば良いわ」


此れで3人撃破


「クソガー!!女が1人だ!!全員で掛れ!!」


その声を聴いた真也が

「アリシャ不味いぞ。後はスタンで一気に行動不能にさすけど良いか?」

って聞いて来る

確かに20人以上が一斉にショートソードを掲げて走ってきてる!!

全員の股間を切り取ってやりたかったけど無理そうね


「じゃ~結界を解いたら私がスタン強めで掛けても良い?」

「あ~殺さなければ好きにやって良い」

真也のお許しも出た事だし

「じゃ~結界止めたら、速攻スタン攻撃しちゃうね」


私は真也が結界を消去した瞬間


「バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリー」


スタン攻撃発動

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

「ぎゃーーー」

・・・・

『プス・プスプス・・』


少し煙が出てるけど大丈夫よね?

「アリシャやり過ぎだ!!」

真也からチェックはいっちゃった・・・

「死んでは無いでしょ?」


って言うと


「そ・・そうだな。確かにあ~殺さなければ好きにやって良いって言ったの俺だしな・・」


って自分が行った言葉を思い出して納得?


「こうやって暴れるって~あああ~快感~~」


つづく・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る