第280話 280.硬くて強い物?

<真也>


頭が痛くなってくる


『ドストル帝国を消滅させるだけ?』


そりゃ~クララにとっては簡単な事だろう

めちゃめちゃ科学の進んだ世界からこの世界に宇宙船で来た程の科学力だ

星のひとつや2つ簡単に消滅させる方法何て幾らでも思いつくのだろう。


「クララこの今の世界のレベルで兎に角戦力として使えそうな物って無いのか?」

「色々と有りますが?」

「例を言えば硬くて強い物とかだな」

「マスターのアソコ?でしょうか?」


クララ~~何言っちゃってくれてるの~~!!

こんな会議の席でそれはヤバいぞ!!


そんな俺の気持ちなど気にしないアリシャが


「クララ、マスターのアソコって何の事?」


とおすまし顔で聞いて来る。

「いやアリシャそれは良いから!!兎に角硬くて強いゴーレムみたいな奴無いのか?」


「ゴーレムならばエロ爺の亜空間倉庫の中にゴーレム核が有るじゃないですか~」

「クララそのゴーレム核で作ったゴーレムはどれだけ強いんだ?」

「マスターの中のエロ爺の記憶にゴーレムの知識が有るはずです」

「あるには有るんだが、それにアクセスしたらエロ爺の人格が顕現しそうで止めてるんだよ」



「あ・あ~失念していました。それは絶対にダメですね!!

 ゴーレムは起動する場所の素材によって強度が決まります

 例えば土の上にゴーレム核を置いて起動すれば土のゴーレムが出来上がりますが強度はあくまでも土塊の強度になります。

 鉄塊の場所で起動すれば鉄鋼のゴーレムが作成されますが魔法は使えません。

 魔力特性の有るミスリルを使ってミスリルゴーレムを作ればミスリルゴーレムに付与魔法を付与して魔法を仕様させる事は可能です」



「ゴーレムを作る素材によって強度が変わるのか~ミスリルゴーレムを作って火炎弾とかの魔法を付与したら上空から侵入してくるワイバーン隊を打ち落とす事が出来るんじゃないか?

アンドリュー国王この国でミスリルは大量に取れるんですか?」


「残念ながら、ナストレーア王国ではミスリルはごく少量しか産出されておらん。ミスリルはごく少量でも相当に高価なものなんじゃ。

ミスリルで出来た剣であれば剣一本で金貨100枚はくだらんじゃろうて

ミスリルはナストレーア王国では少量しか取れないが、鉄であればこの大陸一の産出量を誇っておる。鉄であれば幾らでも提供できるのじゃがの~」


アンドリュー国王は困り顔で俺に告げて来た。

「ワイバーンの空からの攻撃が無ければ鉄で作ったアイアンゴーレムで良いいんだが、鉄じゃアイアンゴーレムに魔法を使わせれないからな~」


困った・・

とんだところでドン図まりになっちまったぜ・・・

そんな俺をみてかクララが

「鉄で作ったアイアンゴーレムでも付与魔法を付与して魔法を使わせることは出来るのですが、使える魔法は弱い魔法だけなのです。

なので今回マスターの考えているであろう上空に居るワイバーン部隊を打ち落とす程の威力を出す事は不可能なのです」


「そうだよな~付与魔法はどんな素材でも付与出来るもんな。でも素材によって威力が変わるって初めて知ったよ」


俺が頭を抱えていると・・・

麗香が急に


「クララ、鉄だったら電流を流すだけでも、磁石をくっ付けるだけでも磁化するでしょ?それと同じで鉄をミスリルと同じ魔力特性のある状態に出来ないのかな?」


とクララに聞いてくれる

鉄をミスリルと同じような特性に?

出来るのか?


そう思ってクララを見ると

クララは


『ニタッ』


っと笑って

「失念していました。鉄に魔力特性を付与して魔鉱鉄にする魔道具を襟爺が開発していましたからエロ爺の亜空間庫の中にも入れていたハズです。それが有れば魔鉱鉄化した材料でアイアンゴーレムを作成し火炎弾の魔法をアイアンゴーレムに付与すれば上空に居るワイバーンを打ち落とす事は可能でしょう」


おお~良いじゃん

話してみるもんだぜ!!

「アンドリュー国王そういう事だそうだ!!ナストレーア王国で豊富に取れる鉄でアイアンゴーレムを作って魔法を付与すればワイバーン部隊にも対応出来そうだ」


「そうそれは願っても無い事じゃ。では早速じゃが鉄の精錬所へこれから我々と一緒に出向いてもらえないだろうか。そこで是非ともアイアンゴーレムなる物をこの目で見たいのじゃ」


こうして俺達は鉄の精錬所へとこの会議の面々を連れて移動する事となった。

この席で喋ったのって自己紹介の時を覗いてアルバーン騎士団長とコリンズ諜報室長くらいなんじゃ?

この国の上層部俺が少しは助けたとはいえ結構殺されちゃったもんな~

これから育ってもらうしかないかな・・・


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る