第259話 259.ギルドマスターからの伝言
<真也>
地球の裏世界では、どうも麗香の回復魔法が治療の能力をもった超能力者という認識になっているのかもしれない。
『麗香の能力は金になる』
見えない目を見えるように出来き
無くなった手足が元通りになる
そして病気がなくなった事に出来る
歳を取って体の自由が利かなくなった金持ち連中は、病気を治す為ならば惜しげなくお金を湯水のように使ってくれるだろう。
有る意味、クララを麗香の護衛に付けたのは正解だった。
麗香の件といい、佐竹さんの件といいこの世界ってどれだけ欲深い人間が住んでいるんだよ
此れじゃ麗香に護衛として付けたクララと、佐竹さんに護衛として付けたルーナは当分外せそうにないな・・・
何時の間にかアリシャと麗香が
俺達は今日の出来事をお互いに話し合っている内に、いつの間にか麗香とクララはアリシャの両脇に陣取り、アリシャの抱えていたキャラメル味のポップコーンが入ったバケツ?に手を突っ込んで仲良く3人で食べだしていた。
う~ん
アリシャと麗香、妙に最近連携して仲良くなってるんだよな~
そう言えば、此処の所麗香とアリシャのスキンシップめっちゃ減った気がするんだけど・・・
これって俺・・嫌われ始めてるんじゃ?
うをぉ~急激に『不思議の国のアリス』の助けた女性達が滅茶滅茶増えたから怒ってる?
オレ2人に愛想つかされた?
ヤバいぞ俺・・
このままじゃ完全に嫌われる?
アリシャと麗香に優しくするべきなのか?
アリシャと麗香とクララが仲良くポップコーンバケツ?のポップコーンを摘まんでいるのを見て俺急に不安になって来た
まさかアリシャと麗香禁断の愛に目覚めたとか?
「「真也変な事考えて無い?」」
アリシャと麗香に同時に突っ込みが入る
いけねぇ~思考が駄々洩れだった?
麗香の個室で暫くゆっくりした後、俺達は旧ジャクソン家の敷地に建つ館に転移し部屋から館のホールに出るとメイドの一人が
「ご主人様お帰りなさいませ。リトリア王国ギルド本部ギルドマスターのラグアシェル様よりナストレーア王国アンドリュー国王様から相談したい事があるので連絡を取って欲しいとの依頼があったと伝言を頂いております」
と一礼をしてきた。
う~んメイドさんの物欲しそうな視線・・痛いんですけど・・
俺がチョコレートを気まぐれで配ってから、女性達の俺を見る視線がもう凄い事になってるんだよ・・
『自業自得?』
この異世界じゃお菓子なんて皆無に近いからな~
この世界で甘い物なんて
『果物』
とか
白樺に似た木から取れる
『チューイ』
っていうシロップ
この世界でも砂糖に似た
『シュレ』
という果物を搾った液を煮詰めて作る粉状の物も有るが果物から精製する為に非常に高い!!
金貨の重量と同じ重量の『シュレ』が交換されているらしい・・
この世界にも塩や、砂糖を流通させて早急に食品革命を起こすべきだな。
「ありがとう。じゃ~これからギルド本部にいってギルドマスターのラグアシェルさんに聞いてみるよ」
とそのメイドさんにお礼を言うと
「ルシアです」
と笑顔で頭を下げてお辞儀をしてくるメイドさん。
何故に名前を?
俺に名前を覚えてくれって事なのか?
確かに300人以上の女性達が居るから一部の女性しか名前覚えていないもんな~
「ルシア伝言ありがとう」
そう言って空間庫から板チョコを一枚取り出して渡す。
「あ・・ありがとうごじゃいましゅ~」
ルシアはめちゃめちゃ緊張したのかかんじゃったよ
う・・麗香とアリシャの視線が痛い・・
『嫉妬か?』
何か無言の威圧を感じるんだが・・気のせいなのか?
だってしょうがないじゃん!!
何か期待されている瞳で見つめられるとつい・・お菓子を出したくなってしまうんだ・・
アリシャと麗香の無言の視線に耐えられずに思わず
「アリシャ、麗香、クララ兎に角、ギルド本部に行ってギルドマスターに詳しい内容を聞いてみよう」
そう言ってアリシャと麗香とクララを無理やりギルド本部に連れて行く俺だった。
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます