第276話 276.魔獣襲撃後の首都ナルノアールの街

<真也>


『むぐっ』


『むぐっむぐっ』


『く・・・苦しい~息が・・・息が出来ねえぇ』


俺は寝苦しさに思わず目を開けると・・・



俺の顔の上に2つの巨大な柔らかな双丘が~~

『何だ!!何なんだ????』


何とか身をよじって2つの巨大な柔らかな双丘から顔を出すと、俺の上に覆いかぶさっていたのは全裸のエリザベス王妃!!


『うをぉ~な・・・何でこんな状況になってるんだ~~!!』


そ・・それに!!

俺の下半身に違和感有るんだけど????


そう思って下を見ると・・


『何で全裸のグレースが俺の股間に顔を突っ込んで眠ってるんだよぉ』


カオスだ~~!!

不敬罪で打首とかされないよな俺????


此れじゃ動けねえじゃん!!

俺はこの状況から抜け出すべく自分の身体を捩りながらも少しづつ俺の身体に覆いかぶさっているエリザベス王妃の体の間を抜け出てゆく


問題は俺の下半身に頭を突っ込んでいるグレース

しっかりと俺の両腰を両手でつかんだまま・・アソコにグレースの口が当たっている


『良くこんな体制で眠れるもんだ』


唯一の救いは、俺が着衣のまま眠っている事

全裸なら超~~ヤバい!!


『うんしょ』


『うんしょ』


『うんしょ』


『うんしょ』


・・・


少しづつ・・


少しづつ・・


体をずらして・・・


「あら真也様やっと起きられたのですね」


俺が必死で抜け出そうとしていたら・・・

エリザベス王妃が起きたみたいで俺の顔を覗き込みながら声を掛けてきていた


「うわっ・・・あ・・お・・おはよう・・ございます」

「うふっ~私あなたの状態が解らなかったから・・・昨日は御免なさいね」


エリザベス王妃もグレースも全裸って事は・・

昨日エリザベス王妃とグレースに反応してエロ爺の人格が暴れ出してエリザベス王妃に電撃を食らわされたって感じ?


『確実にそうなんだろうな・・』


「すみません。なのでエロ爺が暴れ出す前に服を着て頂けると有難いです」

「あ~貴方に回復魔法を掛けてるまま眠ってしまったみたいね。直ぐに着るわね」


ってスケスケのネグリジェを着てるんだけど・・・

下着・・・


『この世界じゃ下着は付けないもんな』

速く下着を普及させなきゃ俺の理性が持たん!!



ま・・まあ・・ネグリジェの上からガウンを羽織ってくれたから気にはしてくれているんだろう。

どうも真夜中に俺達の部屋にエリザベス王妃とグレースが忍び込んできて・・

エリザベス王妃のエロさにエロ爺の人格が顕現してエロ爺のオーラの禍々しさに気が付いたエリザベス王妃が電撃魔法を食らわせた・・・

それに皆が気が付いてエリザベス王妃は俺に回復魔法を掛けながら、アリシャ達からエロ爺の人格が俺の中に居る事を聞いたみたいだ。


そんなトラブルは有ったものの、朝食を速めに頂き、王城の転移部屋から直でナストレーア王国の首都ナルノアールの街の正門の手前1キロ程の平原に転移



俺の転移魔法は

『一度行った所でないと転移は不可能なのが難点』


あとは目視可能な範囲であれば転移出来る。

なので前回ナストレーア王国の首都ナルノアールに来た時は目視範囲を延々とテレポートし続けて転移した感じだった。


今回は一発でナルノアールの街の正門前1キロ地点に転移してきた

俺の魔法って使えるの、『空間転移』 と 『コピー魔法』 くらいな物?

最近それしか使っていないから思い浮かばねえ~


降り立った平原は魔獣の踏み荒らした小麦畑の跡が生々しく残っている

その中をナルノアールの街の正門に歩いてゆくと正門の前には2人の衛兵が門の両脇で街に入る人の検問をしている。


防御面での不安の残るまだ魔獣襲撃の余波の為か、検問を受けて街の中に入る人は疎らな状態だ。俺達が検問をしている人の後ろに並んで数分するともう俺達の番が回って来た。


俺達を見た衛兵2人は俺達を見て驚いて


「気が付きませんで申し訳ございません。真也様方どうぞお通り下さい」


頭を下げて来た。


『俺達って顔パス?』


って思わず絶句した俺

色々と聞かれると身構えていたのに損した気分だ。

難なく首都ナルノアールの正門を潜ると


『コン』


『コン』


『コン』


『コン』


『コン』


 ・・・

っと木槌の音が至る所で聞こえて来る。

魔獣のスタンピードで壊された家々の修理が急ピッチで行われているみたいだ。

そんな大通りをアリシャや麗香、クララと話しながら俺達が歩いていると・・・


突然


『ちゅっ』


っと柔らかなくちびるで俺のくちびるが塞がれ柔らかな体で抱き締められた俺

そして俺のくちびるからその柔らかなくちびるを放すと


「旦那様~会いたかったです~~」


と言って俺の胸に顔を埋めて来る少女


「あらアーネスト元気だった」

「相変わらず熱烈な歓迎ね」

「うふっ大通りのど真ん中でアーネストちゃんは大胆ですね~」



『おおおお~~~~忘れてた~~アーネスト第一王女~~俺と結婚するって言ってたんだ~』


つづく・・・

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