第51話 51.黒龍のお宝
<真也>
100メートルを超える大木の木々の森が突然途切れ、森が開けた向こうには周囲1キロくらいの湖が忽然と姿を現した。
そして、湖の畔には枯れ枝をを集めた直径20メートル位の黒龍の巣だろう物があった。
でも・・あの岩山の山頂のカルデラの中の神殿みたいに黒龍が集めただろう黒龍のお宝が見つからない!!
周囲1キロの湖の周りを隈なく探す俺。
だって財宝探しは男のロマンでね?
宝探しは冒険の定番!!
2時間ほど湖の周りを探し回ったが見つからない!!
お腹もその内空いて来た俺
朝食べたといえ、麗香と一緒だったので緊張して何を食べたか全然記憶に無い状態
だって昨日のお風呂場全裸遭遇事件や朝方の麗香のスケスケネグリジェ誘惑事件の影響で、俺の頭の中は麗香の全裸の姿とスケスケネグリジェの悩ましい姿が焼き付いて消えてくれないで交互に俺の心を乱してくるんだ。
お陰で俺はあさからムラムラして、今すぐにでも麗香を抱きしめてピーしたいんだ!!
俺の頭の中は、放送禁止用語が飛び交って超~危険状態
『はっきり言って盛りのついた犬状態』
ヤリタイ!!
シタイ!!
入れたい!!
アソコは何時でもOK全開モード!!
食欲と性欲は同じっていうけど全くその通り!!
めちゃめちゃお腹も空いた!!
俺は湖の畔の木を一本切って切り株で椅子とテーブルを作る。
切った木は空間庫に格納
この異世界では木をいくら切っても怒られない!!
まるで魔獣の森だもんな。こんな所に好き好んで来るようなバカは居ないだろう。
『来るのは俺位なもの!!』
って事は俺はバカ?
おおお・・変な事は考えないようにしよう!!
『麗香に知られたら絶対に弄られる!!』
俺はコンビニで買っていたお弁当を出して
『お弁当を魔法で温める』
お~あったかくて美味しい!!
『一家に一台真也人間電子レンジ!!』
そんなバカな事を考えながらあったか弁当を食べていると・・・
湖の中央当たりの湖の底に、何か輝いている物を発見!!
何で湖の中に光る物が?
此処からじゃ良く見えない!!
何か・・
何か無いか?
あの物体を良く見る方法!!
此処の湖の水全部無くなれば確実に、あれが何なのか解るんだがな
まあそう都合の良い事はないよな!!
なんて諦めかけた時
『ピッカ~~~ン』
っと閃いた!!
『有るじゃありませんかその都合の良い方法が!!俺って天才?絶対に天才だよね!!湖の水全部空間庫に格納すれば全ては完璧じゃん!!』
湖の水
『格納!!』
って念じた瞬間、周囲一キロの湖の水が全部空間庫に格納されて、水の無い湖の底が現れた。
湖の底には取り残された無数の魚達が撥ねていて
そして湖の底一面に赤・白・黄色・緑・青・茶・黒・金色・銀色・紫・ピンク色の色取り取りの宝石が!!
そして湖の中央約500メートル四方が何か透明なドーム状の物で囲まれている。
『その透明なドームの中に金銀財宝が!!』
よくもまあ~ため込んだものだ!!
湖の底全体を宝物庫にしているとは!!
黒龍ってめちゃめちゃガメツイ奴だったのか?
湖の底でピチピチ撥ねている魚達と湖の底を覆った色取り取りの宝石を空間庫に
『格納!!』
おお~格納出来たじゃん!!
生き物も空間庫に格納出来るのか?
空間庫中に入ってれば寿命が無制限なんじゃ?
タダ・・
一番欲しい直径500メートルの透明なドームの中のお宝は格納できない!!
『殴ってみたら?壊れるんじゃ』
俺は湖の底に降り立ち思いっきり透明なドーム状の結界をグーで殴りつける。
『ドゴーーーーン』
物凄い音がして・・・え?
『全然ビクともしない!!』
俺は諦めずに
『ドゴーーーーン』
『ドゴーーーーン』
『ドゴーーーーン』
『ドゴーーーーン』
・・・
クソ・・
・・・
クソクソ・・
・・・
『黒龍の野郎ふざけんじゃネエ~~!!』
・・・
『黒龍の野郎メ!!』
・・・
『ハァ~ハァ~いい加減壊れろよ』
・・・
っと黒龍の作っただろう透明な結界を延々と殴り続けたが・・
『全然ビクともしない!!』
うわっ~全然壊れないじゃんよ
黒龍の結界を殴ってた俺って傍から見ると自棄を起こしたやーさんみたいじゃね?
うをぉ~めちゃくちゃ凄い結界じゃん!!
これって
戦いの時、黒龍がこの結界を張ってたら俺負けてたんじゃ?
でも何で黒龍は結界を張らなかったのかな?
『まさか・・結界をはると防御は出来ても攻撃が出来ないとか?』
おお~あり得るな!!
俺は直径500メートルの透明なドーム状の中に山積みされた黒龍のお宝を目の前にして全く手を出せないでいた。
強力に張られた結界の中に厳重に格納された黒龍のお宝
どんだけ用心深いんだよ!!
黒龍が金龍みたいに大雑把な性格だったら良かったのに!!
俺は透明な結界の向こう側に見える
無数の金塊
キラキラと輝く魅力的な宝石達
麗香が付けたら凄く似合うだろうティアラ
そして無数の宝箱
結界の向こう側に無造作に散らばった金貨達
あの散らばった金貨だけで一生遊んで暮らせるな~
黒龍って今まで、このお宝を集める事だけに生きて来たとか?
そんでもって、誰も手を出せない湖の中に結界を作ってため込んで結界の中で
『グヘグヘヘ~~』
って笑いを浮かべながらこのお宝の山を見て満足してたんじゃないのか?
確かにな~
俺もこんなお宝見ているだけでワクワクしてくるぜ!!
俺も欲しい!!
絶対に欲しい!!
『何が何でも欲しい』
目の前に有るのに触れない!!
イラっとくるな!!
黒龍はこうなる事を見越して強力な結界を張ったのか?
『欲しくて欲しくてたまらないお宝を目の前にして、全く手を出せない俺を見て黒龍はあの世で今頃あざ笑っているんだろうな・・・』
『クッソ~!!結界の中のお宝だけ格納庫に格納出来ないのかよ!!』
例えば
結界内のお宝だけ!!
『格納!!』
ウソンッ・・
『お宝格納出来たじゃん』
俺の空間収納って超~優秀じゃん!!
取り合えず此処の湖の水7割程元に戻しておくか!!
それに魚もこんなにあっても永遠に食べれないだろうし、魚達も9割湖にかえしておこう。
水の無い陥没した湖の底がむき出しになっていたまるでクレーターみたいだった所に湖の水と魚達を元に戻すと、今までと全く同じ景色が戻った。
少し水は減ったようだが・・ここは湧水みたいだから前の水位まで直ぐに戻るだろ。
はぁ~それにしても疲れた~
全力で結界殴り続けたもんな!!
『滅茶滅茶疲れた~』
精神的にも!!
金龍のお宝だけでも凄かったのに・・
黒龍のめちゃめちゃ凄いお宝ゲットしたから・・
『俺って向こうの世界でも、こっちの異世界でももう働かなくても良いんじゃねぇ?』
もう麗香とこの異世界で子供作ってのんびり異世界旅行して暮らすか・・
って・・
うわぁぁぁぁぁぁぁ~
俺・・な・・
何考えてるんだ~~
麗香と子供・・
そう考えて一瞬で真っ赤になってしまってた俺だった・
今日はもう向こうの世界に帰ってのんびり風呂に入って着替えよう!!
『ちびっちゃったもんな~この服も風呂入っている間に洗濯しとかなきゃな』
つづく・・・
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