理工学部のバカのミスで突然異世界に、俺は異世界王になる

第292話 292.未だ何も変えれてはいない焦り

＜真也＞

ナストレーア王国はネイアー湖の畔を中心に鉄と避暑を兼ねた観光の街として繁栄して来た人口300万人の水の都

オールデス家の魔導士達のクーデターによる魔導士の消失と40万人のナストレーア王国軍兵士の消失の為、軍事面での脅威に晒されていたナストレーア王国

しかし今日のナストレーア王国内にアイアンゴーレム100基の設置でそれも取り合えず回避が出来るだろう。

ナストレーア王国の経済については

周囲10キロの風光明媚なネイアー湖の周りに発展した人口300万人の水都の為に綺麗な湖畔の街である事から夏の避暑地として多くの観光客が集まって賑わい切り立ったノーア山脈とデノアール山脈の山頂は万年雪が降り積もっており夏場のスキー客も多い。

いわゆる観光の街と言っても良い！！

そして産業は

デノアール山脈から産出される豊富な鉄鉱石による鉄鋼産業がある。

そして今回鉄を魔鉱鉄化し魔法剣の製造が加わった。

風景良し！！

観光良し！！

産業良し！！

アイアンゴーレム投入による治安の安定化！！

文句なしに良い街となった

不安要素と言えばオールデス家魔導士の残党の暗躍くらいなもの

ナストレーア王国もまだまだやりたい事は一杯あるけれどまずはリトリア王国をなんとかしなければ！！

リトリア王国はアリシャの住んでいた国

アトランテ大陸南西部に位置する全長1000キロに及ぶリトリア王国の中央部に位置するトリステインという人口５００万人の都市が王都

ジャクソン家の魔導士達によるクーデターは有ったものの幸運にもジャクソン家の魔導士消失だけの問題だった。

俺の付与魔法で

光の矢を発射できる

『ハンドガン』

の魔道具を作成し兵士達に装備させる事で魔導士の代わりとしてもらった。

軍事的脅威のあるドストル帝国と隣り合わせのナストレーア王国と違ってナストレーア王国がリトリア王国の兄弟国となった今は注意しなければいけないのはリトリア王国の北にあるコートレート聖王国

アリシャに教えてもらった所ではコートレート聖王国は女神アルテナを信仰する今までは温和な聖王協会国家だったそうだ。

コレアル峡谷という西東100キロの峡谷で国境が寸断されている事もあり大丈夫とは思うが・・・・

アリシャが、リトリア王国もナストレーア王国と同じようにアイアンゴーレムを配置し周回させて欲しいと要望して来た。

まあ～あれだけ大きなアイアンゴーレムが周回していれば何か有っても足止めにはなるだろうし！！

それにアイアンゴーレムの周回ついでに魔獣狩りをさせれば狩った魔獣をトリステインのギルドで買い取ってもらえば一石二鳥！！

リトリア王国の問題は産業・・・だな

リトリア王国には人口500万の首都トリステインが有るとはいえ、トリステインは商業の街

ナストレーア王国みたいに観光の街でもないし、鉄の産業が育っている訳でも無い！！

ハッキリ言うと何も無い・・・

唯一レノウンの街の西の山でミスリルが取れるくらい

ミスリルは産出しても作れるのはロングソードや鎧や槍の付与魔法無しの武器や防具類だしあまり優秀な職人が育っていないとアリシャがぼやいていた。

まあジャクソン家は魔法陣を描いた簡単な火をつける魔道具や水を出す魔道具なんかを一つ金貨100枚なんて馬鹿げた値段で販売していたものが飛ぶように売れていたらしい。

そういう面では魔道具販売は大陸一だったかもしれない。

タダじ・・ジャクソン家の作っていた魔道具には魔石と詠唱が必ず必要で簡単には使えない物ではあった。

でもこの世界で火をつける魔道具や水を出す魔道具は必ず必要な物

俺としたらそんな使えない物がリトリア王国の主要輸出品だった事は残念な限りだ。

問題はリトリア王国についてアリシャは助けたが、それ以外に俺は何も出来ていないって事だ！！

技術も無い！！

知識も無い！！

どうして良いのかも解らない！！

どうしたらリトリア王国は良くなるんだ？

俺は何をすれば良い？

まずはリトリア王国の産業！！

レノウンの街の西の山でミスリルを使った魔法剣や魔道具の作成

剣に付与魔法を付与する魔道具なんて作れば何とかなるだろう！！

後は・・・

全然思い浮かばない・・

だってよ～

『これといって特出した産業が何にも無いんだ！！』

そう言えばお菓子とか喜んでたよな・・・

この世界って砂糖が殆ど無かったんだよな・・

果物から絞った果汁を煮詰めて砂糖を作るなんて量産出来る訳無いよな～

そりゃ～砂糖が高価な訳だよ

いっそ地球の世界からサトウキビの種持ってきてリトリア王国でサトウキビ育てて製糖工場作っちまうか？

砂糖とくれば塩！！

アリシャが一番最初であった時、休暇の為に向かっていた首都トリステインから５００キロ程南下したアノルスという人口１００万人の南国のリゾート都市

そこの海岸から海水を汲み上げて魔道具を作って海水から一気に塩を抽出してしまおう！！

もうこの世界じゃ面倒な事は全部魔法で何とかしてしまおう！！

これでリトリア王国は一大砂糖と塩の産地となる。

そうすれば働く場所も大幅に増えるしお金も回る

製糖・製塩の魔道具は・・・

う・・

どうすっかな～

『こういう時はエロ爺の超天才的な頭脳が羨ましくなるぜ』

俺はダメだな～

何にも出来てねぇ～

出来なくても一つ一つ前に進むしかないか・・

どうしようもなくなったら・・

クララ頼み・・・

それは最後の手段

出来る所までやってみるさ！！

まずはサトウキビの種とクルーズ船を地球に帰ってゲットだな！！

つづく・・・