第166話 166.不審者の正体

<真也>


「ひゃっ」


俺達がアリシャの部屋に転移した途端に、紺色のメイド服を着た少女が悲鳴を上げて座り込んだ。


その座り込んだ少女のスカートの下から水溜りが広がって行く・・

「ごめんごめん。驚かせちゃったね」

って声を掛けるとアリシャが追随して


「シンディー急に現れちゃったりしてごめんね。ビックリさせちゃったわね」

「シンディーって言うのはね、私付きの侍女なのよ」

って速攻で補足してくれる。


あ~ビックリして漏らしちゃったか~

悪い事したな・・・

俺は下着と『不思議の国のアリスちゃん』のコスプレ衣装を取り出してアリシャに渡して着替えさせてもらう。

体型から言って下着はMを選んださ!!


こういう時って日本サイズのS・M・Lサイズって超便利

標準サイズだと細かすぎて緊急で配る時って迷うんだよな!!

トップバストとアンダーバストの差が

AAAサイズ 5センチ以内

AA サイズ 7.5センチ以内

A  サイズ 10センチ以内

B  サイズ 12.5センチ以内

C  サイズ 15センチ以内

D  サイズ 17.5センチ以内

E  サイズ 20センチ以内


俺としてはブラはAサイズ以下はしなくて良いじゃね?

なんて思うんだけど、女の子に言ったら怒られそう

下着は淑女の嗜み?


下着とワンピースとかはケーキ店アストリエに行く前に『ランジェ』に寄っってめちゃめちゃ買い込んできたからばっちし!!

何か女性下着と女性用洋服ばかりが増えてきてるんだが・・・

男性用も確保しとかなきゃ


なのでアリシャにシンディーちゃんの着替えを手伝ってもらっている間に床に出来た水溜りを異物消去の魔法で消去


アリシャとシンディーが帰ってきてからシンディーに早速ジェード宰相を呼んでもらうようにお願いすると、一礼して直ぐに部屋を後に音も無く出て行ったシンディー

シンディーって振る舞いが何か忍者みたい


シンディーって実は出来る戦闘侍女さんとか?

数分して外の廊下の向こうから


「ドタドタドタドターーー」

っと急いでこの部屋に向かって走って来る足音が聞こえて来る。


『ジェード宰相の足音だな』


数秒後


「コンコン」


っと部屋をノックする音が響き

「姫様ジェードでございます」

と声がした後、ジェード宰相を連れて来たシンディーが扉を開けたのだろう

直ぐにジェード宰相が部屋に入って来る早々


「真也殿、そして姫様お出柄でしたぞ。やはりあの不審者はナストレーア王国に仕えるオールデス家の魔導士でした。詳細が解りましたので会議室へ御集りくださいますか」

そう言って俺とアリシャを先導して会議室につれてゆく。


会議室には既に

ヘンリー国王

エリザベス王妃

ノード財務相

フレディ騎士団長

アディー副騎士団長

ジャンドル兵士長

ローガン副兵士長


が集まっていた

ジェード宰相、俺、アリシャが席に着くとフレディ騎士団長が早速

「真也殿、アリシャ第一王女様アルネの森での不審者の捕縛誠にありがとうございました。

早速連れ帰り自白剤を飲ませ自白させました所、大変な事が発覚致しましたので報告させて頂きたいと思います。


捕縛した24人は隣国ナストレーア王国に仕えるオールデス家の魔導士で、今回ジャクソン家魔導士レジェド・ダラードと一緒に先遣隊として帰ってきて裏工作をする予定だったようです。


魔導士ジャクソン家と魔導士オールデス家は1年前くらいから頻繁に連絡を取り合っていて、目的はナストレーア王国内の有力者をオールデス家が豊富な資金を投入し買収


表面上はリトリア王国を占領しナストレーア王国に組み込む事

現在、40万人のナストレーア王国軍がリトリア王国の国境付近に待機状態です。


しかし本来の目的は、ジャクソン家がクーデターを起こしリトリア王国を乗っ取った後、ナストレーア王国とリトリア王国国境に待機した40万人のナストレーア王国軍の後方からオールデス家の魔導士部隊が、そしてそれを挟むようにジャクソン家の魔導士部隊が10秒毎に詠唱を開始し『オーバードライブ』の殲滅級魔法を40万人のナストレーア王国軍に対して打ち込んで殲滅する計画だそうです。


そしてナストレーア王国も混乱に応じてクーデターを起こし

ナストレーア王国はオールデス家が『オールデス魔導王国』を建国

リトリア王国はジャクソン家が『ジャクソン魔導王国』を建国


そういう計画が進行していました。

しかしジャクソン家は真也殿が殲滅した為にリトリア王国側は無事ですが、このままでは、ナストレーア王国とリトリア王国国境に待機した40万人のナストレーア王国軍はリトリア王国へいずれ進軍を開始するでしょう


リトリア王国としてもこのままナストレーア王国とリトリア王国国境に待機した40万人のナストレーア王国軍を放置は出来ません。


ヘンリー国王様、並びにジェード宰相様我がリトリア王国軍も進軍を提案申し上げます」


と締めくくった。


つづく・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る