第226話 226.ラノベ小説みたいに索敵画面なんて無いのかよ~
<真也>
異空間の魔獣部屋
確認すると・・
全員もれなく魔獣のお腹の中に納まってしまっているみたいだ。
『生存者はゼロ!!』
魔獣~さん~♪
森の中~♪
君のお腹の中~♪
ぽよんぽよん~♪
ちらっと~見せてよ~ちょっと~だけ~♪
『あ・・食ってますね~カプセルメッケ~』
『おお~こっちにも有りますね~空間庫に転送~っと』
全部で11個?
えっと何人だっけ~そのまま魔獣部屋に直接身包み剥がして送り込んだから記憶に無いゴメン!
『誰かがゴメンですむなら警察は要らない』
って言ってたよな・・・
後は空間庫に入れた残りのミニバンに乗った男達3人、狙撃者2人の居の中に同じカプセルを発見し速攻で分離
魔獣に喰われた襲撃者の11個
黒塗りのミニバンの男達から取り出した3個
狙撃者2人から取り出した2個
合計16個のカプセルを確保
カプセルは風邪薬のような形状の小さな白い色をした物
今さっきの襲撃者の運転手が飲まされていたこの薬により変貌したのは確実とみていい!!
俺の空間庫から排出したら多分変化してしまうんだろうな。
どうなるのか見てみたい
そして
出来るならクララに追跡させてみたい。
「クララこれから襲撃者に揉まされていたカプセルを出そうと思う。電波で何か操作されているようなら逆探知してほしい。佐竹さんカプセルを出したいのでペットボトルとか有りますかね」
「ああ~そういう事ですね。カプセルに何か仕込まれていれば中身が飛び散る危険性がありますからね。少々お待ちください」
佐竹さんはそう言って事務所の奥に入って行った。
暫くして佐竹さんが2本のペットボトルを持って帰って来る。
ラベルを剥がしているからゴミに出す準備をしていた物だろう・・何処のメーカーの物かは解らないが、その内の1本を机の上に佐竹さんが置いてくれる。
もう一本は予備で持ってきてくれたのだろう。
「佐竹さんありがとうございます」
持ってきてくれた佐竹さんにお礼を言っておく
此れからカプセルを出して確認しようとした頃、丁度麗香とアリシャも疲れた表情で帰って来た
そんな様子を見て
「麗香、アリシャ顔色が優れないようだが大丈夫なのか?」
って思わず聞いてしまう俺
「あんな光景見せられたらそうもなるわよ」
「まじかで見ると気持ち悪かったです」
うんうん俺でも気持ち悪かったからその気持ちは解るぞ
「このペットボトル何に使うの?」
麗香が事務所の応接セットの机の上に置かれたペットボトルを見て不思議そうに聞いて来る。
麗香とアリシャがトイレに駆け込む前にはあの結界の中で破裂した死体が此処に鎮座してたからな・・
「これから奴らの体の中に入れられてたカプセルをこのペットボトルの中に排出させてどうなるのかテストしてみる所だ。出来たらクララに逆探知してもらうようにお願いしている所だ。じゃ~これからカプセルを排出する!!
何が起こるか解らないから皆少し離れていてくれ!!
異常が有ればすぐに結界を張る
じゃ~やるぞ!!」
そう声を掛けた瞬間にカプセルを机の上に置かれたペットボトルの中に排出
細長く白っぽい何処かのメーカーの出している風邪薬のようなカプセルがペットボトルの底に1個現れる。
『何も起こらない?』
10秒・・・
20秒・・・
30秒・・・
40秒・・・
50秒・・・
60秒・・・
「真也何も変化無いけど?」
麗香が不思議そうに俺に聞いて来る
俺に聞かれても解るはずはないだろ・・・
何か変化すると思ったんだけどな~
3分経過
何も起こらない・・・
みんな無言だ
4分経過・・・
やっぱり変化なし・・
もう直ぐ5分か・・
タブレットのストップウォッチ機能を使って計測中
なにかあると思ったんだけどな~
考え過ぎか?
そう諦めかけた瞬間
「ポンッ」
っとペットボトルの底のカプセルが小さく爆発
『ペットボトルの周りに青い液体が飛び散った』
「あ?」
「何これ?」
「やはり・・・」
麗香、アリシャ、佐竹さんは驚いた表情で其々のの反応を口にする
「クララ逆探知出来たか?」
俺は速攻クララに注目
クララは悲しそうな表情で左右に頭を振って
「マスターある程度の場所は解りますが、残念ながら私にはこの世界の位置情報が有りませんので特定できませんでした。それにこの世界は無数の電波が飛び過ぎていてます」
「クララすまない。解ればと思っていただけだから」
そううまく行くハズは無いよな~
原理は解った!!
『薬は失敗作?それとも開発途上だろう』
ラノベ小説みたいに索敵画面なんて無いのかよ~
そんな便利なもん・・無いよな~
つづく・・・
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