第114話 114.ジャクソン家の最後

<ジャクソン家>


此処は王都トリステイン城を円形に取り巻くロータリーのトリステイン城の正門に近い場所に30,000坪の敷地に建つジャクソン家の大邸宅

リトリア王家に代々仕え、膨大な富と権力を欲しいままにして来た一族


何時しか、自分達魔導士だけの国家を建国を夢見て野心を隠して来た


今このジャクソン家の大邸宅には先代の年老いた

グラノラの父親であるジョセフ・ジャクソン 78歳 

グラノラの母親であるダイリア・ジャクソン 80歳


そして2男ディラン・ジャクソン 20歳

そして3男ロイ・ジャクソン   15歳

長女   ナタリー・ジャクソン 18歳



現在屋敷に居る人数であるジャクソン家直属の魔導士 58人

王城にグラノラが連れて行った魔導士 が50人

そして魔獣討伐に3日前に出た魔導士350人

今現在この350人の魔導士との連絡が付かなくなっていて屋敷では大騒ぎとなっていた。

メイド  27人

執事   1人

侍女   20人

そしてこの国では禁止されている奴隷、それも性奴隷達 120人が囲われている。

この性奴隷達は性欲旺盛なジャクソン家お抱えの魔導士達の性を満足させる為の道具でしかなくなっている。


これが今ジャクソン家敷地に居る全員

ジャクソン家は魔導書が齎す豊富な資金を湯水のように使い巨大化してきた。


このジャクソン家の敷地にはジャクソン家の人間が住む本屋敷

500人近くの魔導士が住める複数の寄宿舎棟

使用人達が住む使用人棟


そして性奴隷達が捕らえられている桃源棟

言い換えれば500人の魔導士達の性処理の場所・・ひどい話だ





そんなジャクソン家の本屋敷の大広間に突然、魔法陣が現れ眩しく光り始めた

それを見た使用人達が一斉に


「敵襲!!」


と大きな声で叫んだ為に、この屋敷に残って警備をしてたジャクソン家直属の魔導士 58人が一気に大広間を取り囲んで『オーバードライブ』の殲滅魔法を準備しながら魔法陣により眩しい光が漏れる場所の光が収まるのを待っていた。


そして魔法陣の眩しい光の向こうに見えたのは


『体長さ10メートル以上はあるブラックタイガーの姿』


その姿を見た魔導士達は一気に『オーバードライブ』で凝縮した火球を発射

しかし皆は気づいてしまった

10メートルを超すブラックタイガーの体の下敷きになったジャクソン家の長男グラノラ達魔導士の姿を!!


「た・・助けてくれ~」


そんな魔導士師団長グラノラの叫びも空しく追い打ちが入る。

魔法陣の眩しい光が収まりかけた向こう側から直径3メートルにも及ぶ巨大火球が現れた。

そして無情にもその巨大火球に向かって58人の魔導士が撃ち出した『オーバードライブ』の火球が衝突大爆発を起こし一瞬で30,000坪の敷地を飲み込んで燃え上がる


それは一瞬の出来事!!

この爆発が起こったのはグラノラが王城から消えて15分後

アリシャの撃ち出した超巨大火球の影響?

それともグラノラが手に書いた魔法陣の記入に誤りがあってそれが遅延を起こしたのか?


・・・・


<王城>


「ドドドドドーーーーン」

突然王城の外から激しい爆発音と振動が伝わって来た

「な・・何だ~~!!この音は」

城内は一時騒然となる

魔導士師団長グラノラによる反逆、王族殺害未遂にクーデターによる王城急襲

そして逃亡


『また魔導士師団長グラノラの攻撃か?』


色々と憶測が飛び交う。

そのうち、ジャクソン家の反逆罪確定の為兵士が王城正門を出た時、ジャクソン家の敷地全部が爆発を起こし火の海に飲み込まれたのをジャクソン家の人間を捕縛に向かった兵士達が目撃、即時に王城に報告がきた。


「ジェード宰相は居られませぬか~~」

兵士長らしき人物が


「ガシャ」


「ガシャ」


「ガシャ」


と鎧の音を立てながら入り口から入って来る。

「何が有ったのだジャンドル兵士長」

「はっ、捕縛の為に向かっておりました魔導士ジャクソン家の敷地の屋敷が爆発炎上し今炎上中の為に敷地の中に入れない状態です。

幸いジャクソン家の敷地は高い塀で覆われておりましたので周りへの被害はごく一部だけとなっております」


「なんと、この丁度のタイミングでジャクソン家の屋敷が爆発炎上とは!!覚悟の自決か?それとも事故か?調べてみるまでは解らんな・・・至急ジャクソン家の消火に当たり原因を調査せよ!!それにしても秘密保持のジャクソン家が張り巡らした塀のお陰で、被害が少なくなったとは皮肉よの~」


ジェード宰相は上を向いて迷走するジャクソン家クーデターの核心を考えるのであった。


つづく・・・

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