第1336話

 六階層、七階層、八階層と攻略していき、九階層は相性的に最悪と判断し、十階層に移動した。


「勝ち目あると思う?」

「ないに決まってるだろ?」

「挑戦だけするか」


 スナイパーライフルの弾丸は二十発、あの大蛇の皮を貫くほどの攻撃力を期待する方が難しいだろう。槍もそうだ。口の中といった柔らかいところなら攻撃ができるだろう。だが、誰が好んで口の中に入ろうと考える人がいるのだろうか。


 柔らかい目を狙え?距離がある。さらに動くのにどう当てろ?というのか?後出しであっち向いてホイをしてみろ。馬鹿か、運が良くないと勝つことができないだろう。それと似たようなものだ。そんなことを言う馬鹿がいるのなら、やらせてみたものだ。


「弾丸が皮膚を貫かなかったら、終わり」

「うちは、槍が効かなかったら終わりで退散する」

「了解。そのつもりで考えてね?殺すまではしないよ」


 ボスと向かい合った瞬間、弾丸を放ち皮膚によって弾かれるのだった。そして、やってくる大蛇に対し、婆娑羅が槍の突きを放ったが皮膚の硬さに押し負け、先端が折れる。完全な敗北だ。この銃で殺すよりも魔法を用意した方が早いだろう。よし、退散だ。撤退も戦略だ。そして、ダンジョンの外に出るのだった。安全地帯なため、ここで配信を閉じてもいいだろう。


「ってことで今日の配信は終わろうかなー。その前に評価か・・・。どう?」

「槍は耐久値が足りないな?あとは、突き刺すことに特化しすぎて、切り裂く力が全くないことだな。良くて、八階層までだな。それ以上は武器の力が足りないな。そっちは?」

「ぼちぼちってところだね。銃としていいところは火力が安定していることだね。だから、表面が柔らかい的なら簡単に殺すことができるかな?って感じ。弾数があるから、連携とか予備の戦闘スキルが必要だね」


 大蛇の十階層をクリアするのなら、火力が足りない。もっと貫通力が必要になってくるだろう。

「多分、本来の目的なら、もっと低い階層をクリアすることが目標だから。大丈夫だと思うよー」


 この武器を作る目的は、自分が戦闘できる武器を手に入れるための繋ぎのようなものだろう。なかなか手に入らない武器や、購入するなら値段が跳ねがる武器そんな武器差をなくすための取り組みだろう。


「買うのは値段次第だけど、ありだと思うよ。けど、手入れとかをしないといけないから、教えてくれる人かマニュアルが必要かな?」

「お前の銃の手入れは?」

「魔法で作ったから、手入れもいらないかな?」

「せこ・・・」

「婆娑羅の武器も自動修復でほとんど手入れいらないでしょ?」

「まあな」

「こんな武器が出るよーってのは伝わったかな?今回の配信はバルバティアと」

「婆娑羅が行ったぞー」

「ってことでご視聴ありがとうございました。また会う日まで」


 ってこと配信を落とした。

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