第896話

 日曜日も猪狩りをしその日が終わる。昨日であったレアな属性を纏う猪とは出会わずに終わった。そして、月曜日もチーフと一緒に猪狩りをしようとしていた。だが、限界が来たようだ。基本使っている召喚獣に限界が来たようだ。


 レベルを上げている個体がいなくなったということだ。お気に入り登録やそれに近いものをすることで、保存されていく。一回召喚すると表示され、お気に入り登録をすると上の方に現れるという仕組みだ。毎回下の方まで行って召喚するモンスターを探さなくていいようにという配慮だ。


 その枠に入っていた召喚獣を使い切ったのだろう。あとは、新しく召喚していくしかない。だが、召喚したとしてもレベルは低く弱いのが確定している。そのため、召喚しても戦力にならない。とのことで召喚ができないことが伝えられた。


 なら白狼と魔術師を追加して戦闘すればいいだけだ。前衛をチーフに任せて、俺はバッファーとデバッファーとして動く。チーフにファイヤープロテクトで筋力増加をし、アースエンチャントで盾の物理防御力を上げる。これで大体の攻撃を防ぐことができるはずだ。


 猪の属性がこもった牙を受け止めていることから、問題はなさそうだ。受け止めきってから白狼と魔術師が止めを指すような感じで戦闘が進んでいく。パーティーとしてバランスがいいため、特に問題なく進んでいく。ここにアタッカーがいれば完璧だな・・・。


 隙がないパーティーが出来上がる。アタッカーが騎士で、タンクがチーフ、メイジが魔術師と白狼だ。デバッファーとバッファー、ヒーラー、予備のアタッカー、奇襲が俺だ。俺だけ役割が多いな・・・。何もできないよりかはマシだな。


 月曜日が過ぎていく。チーフが召喚銃を使って戦うよりも効率良く終わっていくため、結構ショックを受けているようだ。数こそが力だと思っているからな・・・。そうなっても仕方がない。もう少し成長をしていれば数が正義になるだろうから、諦めずに頑張ってほしい。


 月曜日が終わったころにはチーフのレベルが75になり、白狼は63に魔術師は65に上がる。日曜の時点でチーフのレベルが74だったことから今日中に上げることができてよかっただろう。俺のエンチャンターや中忍のレベルも23と46と超える結果になったためちょうどよかった。


 あとは白狼と魔術師のレベルを75まで上げると一斉に進化をさせ、戦闘レベルの確認をしないといけないな・・・。


 手に入ったスキルの確認をしておく必要がある。とりあえずエンチャンターからだ。レベル0のスキルはエンチャントでバフの時と同じような感じだ。そして、レベル5ではエンチャントの効果時間が1.5倍になるスキルが手に入った。


 レベル10では耐久値回復のスキルだった。エンチャントで少しずつではあるが耐久値が減ってしまうらしい。魔力を消費することで、決められた値の耐久値を回復するようだ。魔力消費は別にいい。だが、耐久値を回復するとしても自然回復の効果を持っているため無意味だ。


 レベル15は武器スキルを付与するというものだ。武器に耐久値増加とかのスキルを付与できるようになるらしい。これは普通にぶっ壊れのスキルだ。魔法とか武器系のスキルや、持ち主の能力値が上がるようなもの付与はできないようだ。耐久値増加や切れ味増加といったものがつけることができるらしい。


 時間制限付きになるため、ここぞというときに使うことになりそうだ。今つけることができるのは切れ味増加だ。刀についているため、つけることができればさらに強くなるのだろう。ワクワクする。鉄すら切ることができる刀かー。楽しみだ。


 レベル20は、魔石に武器スキルを付与できるというものだ。大方見当がつく。杖に魔力回復量増加の魔石を組み込んだ。あれの下位互換的なものを量産できるのだろう。これにも刻印がいるようだ。魔石に組み込むための刻印だ。反転されておらず、そのまま掘ればいいからまだマシだ。


 その効果時間は無限とはいかず、魔石の中の魔力が切れると効果がなくなるようだ。オンオフもすることができない。オンオフのスイッチの代わりになっているのは、魔石のつけ外しだ。退けている間は魔石の魔力を消費しないらしい。使い勝手が悪いな。


 全部魔石でできた魔石剣なんか作っても面白そうだな・・・。そんなに馬鹿でかい魔石なんて見たことがないから作ることはできないが、こんなスキルがあるのであればやばいものが作れそうな予感がする。

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