第31話

 ということで放課後だ。闘技場まではバスでの移動となる。到着したが、放課後になっておよそ2時間ぐらいが経過したほどだ。だが、観客席が埋まっているようだ。さらにそこには生徒だけでなく企業の人がいる。おそらくスカウトだろう。




 この時渡す日を間違えてしまったと思ってしまった。それなら、今日渡しておけばこれに参加する必要がなかった。さらにメンバー表を配られた。今回参加しているのは、15名だ。それなりに多い。時間で終わらないと判断し、トーナメント戦で行われているようだ。




 さて最初の相手は、鈴木と書かれている。確か勇者君と近くにいた人だったはずだ。つーか勇者君はどこだ?確か名前は・・・・・・・。まあいい出てきたらわかることだ。その時に確認すればいい。今回は毒の短剣を置いてきた。流石に毒殺はちょっとできない。さらに毒の調節ができるかも怪しい。今度ダンジョンで試すつもりだった。そのため、危険度がわからず置いてきた。




 俺は2試合目からの参加だ。部長が会場の中心部分に立つ。その瞬間女子からの黄色い声援が出てくる。耳が痛い。高い声が多くなるほど耳が痛くなる。もう帰りたい。なんだかやる気がごっそり持って行かれた気分だ。




 1試合目を始めるから入ってきて、と言っていると。客席から、人が飛び降りてきた。




「うわー、目立つじゃん。」




 全く目立ちたくない俺からするとあんなことをして出たくない。本当に入る部活を間違えたのかもしれない。片方は、剣士、そしてもう片方は魔法使い?かな。なんかローブを纏っている。厨二のそれだ。しかも黒色。なんだか笑えてくる。




 俺も同類だ?そんなことはない。あんな見せかけから入るのではなくロマンを求めているだけだ。今回は武器破壊をしても修理費は持ってくれるようだ。こんな見せしめに参加したのだ。思う存分武器を破壊しまくってやろう。そして、俺をこんなへんな催しに誘ったことに後悔すればいいさ。




 フィールドに入り、スタートの合図がなる。




 剣士の男が勢いよく詰めているようだ。普通にゆっくりに見えるので、おー!!と歓声が上がっているが何一つ理解できない。魔法使いもあれは水?かな。ボールを浮かべている。魔力探知で見ているので、あまり様子がわかりにくい。




 そのまま、飛ばしている。だが、水なこともあり体を重たくするだけだ。レベル2にウォーターカッターぐらいから威力が上がっていくだけだ。




 そのまま、剣士君に剣を首元に突きつけられ、勝負がついた。あれは戦い慣れていないやつだ。さらに、レベルが低い。どうせ前線任せにしてまともに戦闘に関わっていないのかもしれない。

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