第639話

 1週間が経ち、3月半ばになった。そして双剣もスキルレベルが3に上がった。今は、双剣のスキルレベル上げをしながら、次のイベントを待っている。だが、それのイベントが始まる前に大学の方に帰らないとな・・・。


 特にここでやり残したこともないから、問題はないな。それなら大学の方に帰るとするか・・・。金属も集まったことだし、おそらく錬金術で分離もできるようになるだろう。大学の方に帰って、ダンジョンの新しい階層に行くのであれば、そこは34階層だったはずだ。


 モンスターはケルピーだ。見た目は馬だが、UMAのような見た目だ。水のような不定形で魚のような背鰭がついている。その体は、緑色がかかった色水のような色だ。綺麗な緑ではなく、どちらかといえば藻の方を思いつくくらいだ。


 そしてフィールドは、床が水浸しになった形だ。ケルピーの戦い方は至って単純。魔法での戦闘だ。水魔法を得意としており、おそらく賢者レベルまで行っているのでは?と言われているほどだ。


 他にも体当たりを仕掛けてきたり、後ろ蹴りをしてくるようだ。馬の性質を持っているかのようだ。そんなケルピーを倒す方法は魔法か、気力や魔力を込めた剣のみだ。魔法使いもそうだが、剣に気力とまでなるとある程度スキルレベルがなければ突破できない仕組みになっているようだ。


 それなら斬撃でさっさと仕留めればいいんじゃない?甘い、砂糖のように甘いぞ。地面に魔法が設置されており、それにより奇襲の斬撃は壊されてしまう。魔法使いになればわかるらしいが、ところかしこに設置されているらしい。だが、本体よりも遠くにあるものは攻撃をしてこないため、用途が不明なようだ。


 俺の予想だと2つある。まず1つ目は入ってきたものを発見するための発見機みたいなものだろう。そして2つ目の本命だが、攻撃をしてこないのであれば、縄張りの主張だろう。ケルピー同士魔法が使える個体が多い。それなら魔力探知もできるだろう。


 それを応用した縄張りの主張だ。もし入ってくるとしても、同じ種族ではない敵が確定する。そしてそれは、魔力探知もできない近接ファイターが多いことの証明にもなる。それか弱く食われるために来ている獲物かの2択だ。


 本気の魔法合戦だ。だが、相性の一番悪い水の使い手だ。ここで登場するのはあの双剣だ。魔力解放をし、氷属性になった剣を地面に刺すとどうなっていた?そう地面が凍る。これを使えば水魔法なんて怖くはないはずだ。


 早く氷魔法とか特殊魔法でも覚えたいな・・・。最近条件もわかってきたようで、その条件は賢者レベルを2つ作ることでそのレベルが合わさり属性になるようだ。元になった属性も消えないのでそのまま使うことができるらしい。


 もう、早くあげてロマンの魔法を手に入れたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る