第310話
今週の最後を締めくくるのは、いつもの校長による話だ。去年校長が変わった。そのせいで長い話をすることで有名な校長が、やってきたことだった。それが一番嫌なことだった。
そんな話も終わり自由の身になった。帰り際に持たされた持ち物は、少ない宿題だけだ。これぐらいなら、2日本気で取り組めばすぐに終わるな・・・。
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二日後、全ての宿題が終わり晴れて自由だ。ここ最近ダンジョンに行くことができていなかった。その肩慣らしをしていこうと思う。撮影用のドローンも多くの人に渡ったようだ。受付のところでは、ドローンを既に取り出している人や、まだバッテリーが残っているのかを確認する人がちらほらと現れている。
午前中は、ヴォーパルバニーと戦い。午後から18階でサハギンと戦う予定だ。サハギンの特徴は体がゴツメの半魚人?といえばいいのかな?メイン武器は槍だ。というか槍しかいない。遠距離武器も魔法だけで、使ってくるのは水魔法のみだ。もちろん水魔法のスキルブックも手に入る。
それなら、ここで周回していればスキルブックで大儲けできるのでは?そう思った人もいるだろう。そんなに甘くはないのだよ・・・。ここで新しいダンジョンのフィールドだ。それは沼地だ。そう全てが沼地で形成されており、動けば動くほどヘドロが足に絡みつき動きを阻害する。
魔法で燃やして乾燥させることはできるのだが、どこからともなくやってきたヘドロによりそれを塗り替えられ元通りだ。サハギンはこんな動きが阻害されるようなことはない。なら走ってくるのか?いや泳いでくるのだ。
モンスターをハントするゲームでは地面なのに泳いでくるモンスターがいるだろ?あんな感じだ。近づいて少し動かないと届かない位置から槍を突き立ててくる。それがあいつらの戦い方だ。そんなことも効果は薄いけどね。
シールドの上に乗れば、沼地の影響も受けずに戦うことができる。だけど、魔力が持つか不安だな・・・。物理防御や魔法防御に弱いことでも有名なモンスターだ。水魔法はご法度だ。仮に威力の低い水魔法を使うと、粘り気のある液体を体にまとい。武器が効かないというある意味無敵のモンスターになってしまう。(見た目はクソキモい。)
その粘液に釣られて、他のサハギンもよってくる。魔法で皮膚を乾燥させれば一瞬で死ぬのでそれが一番楽だな・・・。
そんなサハギンと戦うために18階にきた。やはり地面は沼地だ。足を踏み入れた時に靴の中まで泥が入ってくる。高さは太腿ぐらいだ。泥は地面判定のようだ。ヴォーパルバニーとの戦いの後ステータスを確認すると忍者のレベルが上がっており、水面歩行を覚えた。
それが使えると楽になるじゃん。と思っていたのだが、そんなに甘くはなかったようだ。
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