第366話
卒業後のことを考えていて、就職するには自己PRを書かなければいけないようだ。それをどう書くのか・・・。主に大学生活で学んだことだ。経験を書くことが大切とも書かれていた。嘘ばっかりを書いていればバレるのは当たり前だ。嘘をバレにくくする方法。
それは本当のことと嘘のことを混ぜることだ。そう思った。さらに深く調べていると、サークルのことなら書きやすいよ。そうきたか・・・。サークル、サークルうるさいな。サークルの良さがいまいちわからない。
先輩との繋がり?そんなのいるとも思えない。友達?授業で横になった人と会話していれば済む。最悪な人と仲良くなってしまうと休日も妨害されそうで嫌だな・・・。友達なら別にいい?一番これがダメだろ・・・。仲良くなってもこの学科はダンジョン学科だ。
弱い奴がいれば足を引っ張られる。それなら元からソロで頑張る方が都合がいい。男相手でも女相手でも姫プするつもりは全くない。それで、時間を潰されるとなるなら俺は喜んでソロになろう。
スピードを上げて、ダンジョンに潜るつもりもなくマイペースに潜る。他の誰かと競うわけでもなく、ライバルといったような存在がいるわけでもない。他人と殺し合いもする必要もない。それなら周りを気にせず1人でダンジョンに潜る方が好都合だ。
6月にダンジョンに潜っていた。その時にダンジョンは大きく変化していた。入る前に話していることを小耳に挟んだ。それは、ダンジョンの18階のモンスターが変わったということだ。
モンスターはカエルとナメクジだ。・・・塩を持ってこればよかったー。モンスター相手に聞くのかはわからないがナメクジには効くだろ。ナメクジの水分が外に出ることによって弱ることは確実だろう。触りたくないから嫌だけど。
どの階に行こうか考えている時そいつは現れた。あの特戦隊のメンバーだ。そのうちの赤と青とピンクと緑だ。新参ものもいるのかな?ムキムキゴリラがいた。色の担当は黒色だ。趣味悪いね・・・。強そうなのはわかる。けどゴリラを入れるのはちょっと考えた方がいいよ。
動物園に返しきな。ついでにバナナも与えてね。知能テストでもしたらいいと思う。ん?あれチンパンジーか。まあいい。待合室にゴリラが現れた。中には煽るのか、本当にゴリラなのかを確認するためにバナナを目の前に突き立てる猛者もいた。
その肩には、塩を持っていた。このダンジョンがナメクジに変わるとわかっていたかのように。その塩を地面に置き。商売を始めやがった。皆、塩が効くのでは?と考えていたのはわかった。その商売はうまく行くだろう・・・。
塩で弱らすことができれば、ドロップは魔石で結果はプラスになるだろう。そう考えているのだろう。だが、甘かった。足元を見ており、思いっきり値段を釣り上げた。今日塩を売るだけで、収入はいらないだろうと言えるぐらいだ。
商売の才能があるよ。
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