第886話

 土曜日がやってきた。やっと10月になった。イベントが続いていることから、今週に終わるだろう。そして、ハロウィンになるだろう。今回のハロウィンのイベントはなんだろうなー。そんなことよりも、魔力操作のレベルアップが先だ。


 わざと魔法使いを拘束し、痛ぶるのをやめ普通の戦闘を繰り返し行う。ただ、刀をマジックバッグに片付け、魔力形質変化と魔法で戦う。それを日曜まで繰り返した。その日曜日の夕方ごろだった。今日こそは上がったかな?そう思いながら魔力操作のところを確認すると、レベルが10になっていることがわかる。


 遂に目的を達成できたようだ。そして、進化も可能になっている。魔法使いから魔術師、賢者と進むように魔力操作にも進化があった。とりあえず、魔力操作のレベル10のスキルを確認する。そこには空気中の魔力を操作するというものだ。俺から離れていても、魔力を集め結晶化させることができる。


 ほうほう。ただ、その効果範囲は俺を中心に半径10cmのようだ。空気中に魔力を固めてもあまり効果はないように思える。何を使えるのか?魔力操作ということは誰でも手に入れることができるスキルだ。なら、この魔法にも効果があるはずだ。


 魔術師を召喚し、俺の近くに作った魔力を集めたところに魔法を撃ってもらう。ぶつかった瞬間に魔法が爆発し消えていく。1回を強制的に防ぐ盾ができるような感じかな?シールドの下位互換のようなものだ。無属性魔法の取得条件は、おそらく他属性の魔法を獲得することが条件だ。それをできない人を助けるための手段なのだろう。優しいね。


 少量の魔力を圧縮をし、小さくしたものはできなかった。魔術師の魔力も一応操ることができる。そしてそれを圧縮してみたが、それは貫通するようだ。魔力に対する抵抗値を上げるような感覚だろう。自分以外の魔力で作ってもダメか。


 制限はなさそうだ。だが、作ったところから動かすことはできない。レベルを上げていけば動かすことができるようになるのだろう。面白い性能をしているが、めっちゃ強いということはない。これが自動で動かせれば、完璧だった。レベルを上げればいいだけだからまだマシだ。


 ある程度のものを作っていれば、魔法を確実に防ぐことができるな。ただ、体や魔法以外のものが当たれば壊れてしまう。それが欠点だ。対魔法使い特化で物理系のモンスターには対抗できないだろう。ならゴーレムのような魔法生物ならどうなる?


 ゴーレムは一応魔法生物の扱いになっている。魔力を原動力として体の土や石はコアの集める力によって引きよさられているだけだ。このダンジョンにゴーレムはいないから実家に帰った時に試してみるか。そして、魔圧のスキルが手に入っている。進化したことでのボーナスか?


 魔力を放出することで威圧する効果を持っているものだ。魔圧っぽいものはしたことがある(めっちゃ前高2年時代ぐらいかな?記憶あやふやです)。だが、あれは本物ではない。このスキルの利点は外でも行うことができるようになることだ。


 成功したのは、密室のような状態になっていたからだ。そのため、外では成功しない。簡単に説明をすると、風船のようなものだ。柔らかいゴム製の風船であれば、膨らむことで気圧を下げることができる。だが、金属製であれば膨らむことはなく、どんどん気圧が上がっていく。それの金属製があの部屋で起きたことだ。特殊な条件でなければ、発動しないものだった。


 だが、このスキルだと、放出された魔力を空中で押さえつける。その人の周りに集め圧縮することで威圧状態になる効果を持っている。普通に強いスキルだ。称号との兼ね合いで、恐怖状態にもしやすいだろう。俺との相性はバッチリだな。


 ただ、発動した時に抵抗をされた場合は効果がなくなることに注意をしないといけないな。抵抗と言っても魔力を放出するとか、魔法を撃つと言ったことだ。少しでも穴が空いてしまうとそこから魔力が逃げ出すため、失敗する。進化したことで気持ちよく、ローストビーフを食べる。これで戦闘の幅が広がったはずだ。


 召喚獣を進化させるよりも先にスキルレベルを優先していたため、全くレベルアップをしていなかった。そのためレベルは全く進んでいない。


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