第1235話
ドッペルゲンガーの弱点でもあった武器がないという状況を打破するために作られているようだ。と言っても1種類だけしか作ることができないらしい。今まで戦ってきたやつよりは弱いような気がする。いつもなら、ドッペルゲンガーが死ぬ程度の魔法を用意し放つ。だが槍を薙ぎ払い、魔法を破壊する。槍には魔力強化がされていたのだった。
そして、走ってくる。今までのドッペルゲンガーよりも早い?婆娑羅に攻撃を仕掛け、ドッペルゲンガーが薙ぎ払う槍とそれを防御するように振った婆娑羅の槍がぶつかる。その当たりそうになる瞬間に婆娑羅のお面を解除した。婆娑羅がぶつけるために用意した槍をすり抜けたのだった。そして俺が装備しているお面とそっくりなものを装着された。出てくるのは刀だ。婆娑羅の槍をすり抜け、内側に入ったドッペルゲンガーは上から振り下ろすことで切ろうとしていた。だが、婆娑羅の反応が間に合い、槍の穂で止めることに成功する。
受け止めつつ、後ろに下がることで完全に避けるのだった。次に出されたのは杖だ。そして繰り出されるのは全属性の魔法だ。すべてのランス系の魔法が婆娑羅の周囲を囲むように宙を浮く。それが一斉に放たれた。流石にそれは許されないだろう。婆娑羅が槍を受け止めようとしていた時から走り出していた俺が間に入ることで、婆娑羅に集中砲火された魔法を防ぐ。そして、魔法がシールドに当たり煙幕がとなった。
通常よりも魔力が多く込められている。よく俺が使う方法だ。まさかいや流石にそれは卑怯すぎる。だが、それしかあり得ない。あり得る可能性はこの9人の魔力の合計か、1番上の人のステータスを上限なくコピーするものだ。そうなればコピーされるのは俺になる。
お面の武器はその人が1番得意としているものを装備するのだろう。魔法は自由に装備可能と言ったところだろう。弱いと思ったのは前言撤回させてもらう。うざい魔物だ。と言っても、コピーできるのは攻撃系のスキルだけのようだ。補助系のものは装備できないのだろう。
今、隠密を発動せずに煙幕の中に入り、攻撃を仕掛けようとしているのがその証明だ。俺だったら隠密を発動し、奇襲を仕掛ける。単に舐められているだけなのかもしれない。奪い取るステータスが1人1つと決まっていればまだマシだっただろう。こっちからはコピーできる数もわからない。そのため弱点が分かりにくい。ここがうざいのだった。もしかすると、奪い取るか否かを選択できるとする。なら、自分よりステータスが低いものをとってしまうと捨てることができるのだ。自分の最大値で戦うこともできてしまう。
それは予想段階に過ぎず、本当のこともわからない。パーティーメンバーと長く付き合っていれば、どの攻撃でダメージを与えることができるかも大体予想がつくだろう。・・・だが、こっちは即席のパーティーだ。どれほどの防御力があるのかも知らない。・・・即席パーティーを殺すための魔物だ。
相性は最悪だ。ボディーガード達の武器はチラッとしか見ていない。中には、バレることを恐れて隠しながらマジックバッグに入れていたものもいるくらいだ。補助系がない分まだマシか・・・。分身体を4体召喚し、魔法を放つ準備をさせる。高火力で葬り去る。これが最適解だと考えたのだった。
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