第856話

 ダンジョンの低階層には多くの人が集まるようになっている。オープンワールドのゲームが始まってすぐのように、リポップの奪い合いだ。その様子を確認した。ほとんどのパーティーは、初心者の人を歓迎しているようだ、うまくいっているパーティーに参加したりと、引っ張りだこで経験値も得られる姫ポジションに収まっているように思える。


 職場の人と和気藹々にダンジョンに入っていく姿も確認することができた。ドロップが増えることで金を確保できたり、経験値が美味しいと言ったいいとこ尽くしなイベントなようだ。


 だが、6階層に入るとそれは地獄へと変わっていく。初心者を入れることでよくなるもの。それは経験値だ。経験値が多くなることを目的に、初心者を連れていく人が多くなった印象だ。その初心者の役職は、魔法使いやヒーラーと言った安全地帯にいるような人なのが唯一の救いだろう。


 パーティーの中には、何もわかっていない初心者を責めるようなパーティーもいる。運が悪ければ死ぬようなパーティーも多くなるのだろう。特にやりたいことも見つからず、無難な30階層のオークナイトの周回をしている。


 正直、経験値はいいからドロップが増えて欲しいところだ。ドロップでいい武器や特殊武器が欲しい。二刀流の氷と火のようなものだ。両方雷属性を持っている双剣でもいいなー。かっこよさを追求した武器が欲しい。


 忘れる前に、馬の状態把握をしてみるか。出てきたのは体調、残りのスタミナだ。そして最後に好感度だ。なんだ、ギャルゲーか?体調はやや疲れ気味、スタミナの残量は7割といったところだ。運動をさせすぎたのか?


 馬のレベルアップは一旦止まっている。適当なモンスターがいないと言うことだ。誰かしらを援護として入れておく必要がある。そんな暇がないからだ。今の気分は新しくしたいことを見つけるため、次の階層にいこうかどうか悩んでいるところだ。


 次の階層は36階層だ。そこのモンスターは、年老いたオークが多く(おおく)いるようだ。そんなモンスターのドロップは、基本はベーコンのようだ。レアドロップだと燻製肉になるらしい。それでペペロンチーノでも作りたいな・・・。


 だが、今回のハズレ枠は魔石だ。ある程度歳をとると、魔石の中に詰まっている魔力量が減っていくようだ。そのため、このオークは魔石の魔力量が少ない。買取額が低く、ゴブリンの魔石と同額程度のものだ。正直言って、この魔石だけは欲しくないところだ。全盛期まで魔力を込めても、大した量にはならないはずだ。


 それなら普通に売ったほうがいい。オークの戦闘スタイルは、技術型だ。歳をとったことでその戦闘経験を活かし、技術を持った戦闘をしてくるらしい。魔法で殲滅すればいいだけだろう。と言うことで、夏休み最後はこの階層に行くことに決めた。


 残りの時間は、馬と銃ゴブリンの強化をするか。


______

実家から帰ってきて早々の引っ越し準備があるので少々更新が遅くなるかもしれません・・・

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