第1067話
イベントはこれで終わりだろう?そう思いながら、次の階層に足を進める。この辺りもリア充がいるようだ。そして、爆撃される。そこに立っているのは爆弾を持ったスケルトンだった。よく昔で使われているような導火線タイプのものだ。ふわふわ飛んでいる人魂がこの導火線に触れることで引火し、投げつけ爆破させる。
鈍臭さは健在のようだ。関係のない人魂が飛んでき、導火線にあたり引火する。あたふたしながら投げることはなく、手に持った状態で起爆する。そんな自滅とも取れる行為をしている。考え方は敵を見つけた。引火する投げつける。という思考回路だろう。1番最初の敵を見つける段階で狂ってしまったため、投げることはなく手に持ったまま自爆するのだろう。
と予想を立て、隠密を発動した状態で、スケルトンが持っている爆弾に火魔法で火をつけてみた。少し離れているところのため、他の人が入ってくることはない。導火線が進んでいく中、あたりを見渡しながら敵を探す。近くに1体のスケルトンがリポップした。そいつに向かって投げつけ、リス狩りを開始していた。
爆発してから、数秒後またスケルトンの手元に爆弾が置かれる。爆発させられたスケルトンは、ドロップとなり消えていった。無限生成のタイプか・・・。爆弾よりもそっちの方が欲しいな。自由な意志を持ち始めたようだ。
あたりを見渡し、スケルトンを見つけるとそこに近づき爆破させることを繰り返している。カップルが近くにいるのにだ。徹底的にスケルトンを狙い続ける。これがユニークや氾濫のきっかけになるようなボスの作り方だろう。
おそらく同士討ちをすることがトリガーとなり、ダンジョンの枠組みから出ることになる。そこからは晴れて自由の身だ。人間狩りをするもよし、進化するために同族殺しをしてもよしだ。通常であれば、モンスターを減らさないようにするために、ダンジョン側は同士討ちは避けたいはずだ。
思考回路に組み込まれているはずだ。蠱毒とかを魔物でするダンジョンであれば、普通に同士討ちは発生するだろう。暴走スケルトンになる条件は同士討ちか、覚えておくか。近くにいたスケルトンを5体ほど殺し、経験値を獲得したものを殺した。
見た目の変化が大きくなる。このイベントやこの階層に同士討ちという概念が存在していなかったのだろう。バグが発生する。爆弾を持ったスケルトンが2体、剣が1、弓が1、槍が1という内訳だった。バグの内容、それはスケルトンの体の変容だ。
爆弾のようにおられた武器は時間経過で復活するようになっていたのだろう。だが、スケルトンに殺されたことで、その武器がスケルトンのもの判定になる。そのため、武器が復活する先がこのスケルトンの手元になる。何が起きたのか、それはスケルトンに腕が生えてきた。肩甲骨あたりから2本の腕、脇下から2本の腕と6本腕のスケルトンになった。
武器を持つ手の位置も変わる。肩甲骨側は弓と爆弾、元からあった腕には剣と槍、脇下には爆弾が2つだ。スケルトンだからできたことだ。ステータスが上がっているのか?次の獲物(スケルトン)を探す時のスピードが上がっている気がする。
このままだと千手観音像みたいな手の数になってしまうだろう。みたいけど、人が多すぎる。今はスケルトンだからどうにかなっているのであって、これが進化した時とかは最悪だな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます