第219話
土日を返上してまでこれを行ったのだが、来週の月曜日放課後にて行うようだ。ライブ配信はしないようだが、動画は撮られている。それを後から観察してのダメ出しやどこがよかったかの話し合いをするようだ。聞かなければ意味はないことだ。
あと追加であったのは、ハンデをつけてあげようか?と上から言っていたことだった。簡単に思いつくのは負けた時の保険だ。その結果、ハンデは魔法の禁止と制限解除のスキルの使用禁止の2つだ。ほぼ純粋な剣術と言ってもいいのだが、レベルやスキルの差がどこまで表れてくるのかが気になるところだ。流石にパーティーに関係のない職業は取っていないだろうし、取ったとしても戦闘職ばかりだろう。
あんな噂として出てきていたテイマーなんかは選択していないだろう。絶対に月曜日の試合は見に行きたいので、ダンジョンには潜らず武器を見に行っていた。その際に目に入ったのはあの魔法弓だ。あの戦闘を見ていると使えて強いと思ってしまった。だが、手に入れている人がいるため、ドロップとして手に入るのだろう。悩みに悩んだ。だがふと思ってしまった。即決できるほど、使いたいという意志がなければ使わないのでは?と。その判断に至り、購入することをやめた。
その後、白狼にお手とお代わりを覚えさせようとした。だが、一瞬で覚えてしまったのでつまらなかった。
_______
月曜の放課後になった。そして、先週決勝の試合をした会場にやってきている。審判は部長で行っている。危なくなった時用にちょうどきていた俺も近くにいるように言われたのでその通りに従っている。特等席だ。目の前で勇者くんの敗北が見れるとなるとワクワクするな!!
決勝を見ていなかったので知らなかったのだが、あの女子は2刀流の戦士だ。手数で攻めて防ぎきれないほどの攻撃を当て続ける戦い方だ。その分両手よりも安定性がない。攻撃を受けると言うよりか、受け流すや避けると言った戦い方になる。
攻撃を多くした方が勝つ。部長のスタートの合図と共に両者が走り出し、中央あたりでぶつかる。勇者くんの両手での1振りをクロスした2本の刀で受け止める。少しづつだが、ステータスの差により押されているようだ。足が後ろに下がっている。勇者くんの顔は彼女の方に向いており、刀に注意が言っていない。
左手の刀を少し下げる。力を入れていたことにより体勢を大きく崩す。そのまま、攻め立てるようだ。グローブも何もつけていない手を狙って切り付ける。あまりの痛さに脂汗が出ているが、その手は離さず剣を握っているようだ。剣を落とさせるのを諦め体を肉薄にするために切り込みに行く。踊るように切る姿は美しい姿だが、していることは残酷そのものだ。
なんとか勇者くんは、前からの攻撃は防ぐことができているものの、死界をついた攻撃や読めない攻撃の仕方により目で捉えることができていない。死界をとるのがうまいな・・・。右に移動すると見せかけて視界を右に動かしてから、方向転換をする。そのため目で追いつけていない。
流石に血を流しすぎたのか片膝をつく。その後、相手の女子を見るときにはすでに遅く、背後から首元に刀が添えられていた。
勝者は、2刀流の女子でした!!勇者くんにヒールをかけたくないのだが、変に目立つのもなんだし、かけておいた。目が覚めたようだ。そして俺を見てくる?ん?今回は何もしていないのだが・・・?
「入れ知恵したな!!!」
とお怒りだ。まずは感謝からでしょうが!!おそらく刀を使っているのが俺だけだからと言う理由だろう。めんどくさいのでスルーして帰ろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます