第1034話
1日中寝ていたのなら、回復しているだろう。今日も白狼のレベル上げだ。今日は少し俺も干渉する。魔法剣士のレベルは40を超えているため、もう全部のスキルが出ていることがわかる。だが、風の賢者の方は、58ともうすぐ一応マックスになる60に近づいている。
限界突破の影響で、レベルマックスから超えている。だが、どうやら限界を超えてからレベルアップをするには必要経験値が多くなるようだ。その比率はわからないからそこはいいや。そして、白狼の水魔術のレベルは4になっている。少しずつではあるが賢者に近づいてきているのはいいことだ。
午前中に白狼のスキルレベル上げを行っていた。だが、他にやってみたいことを思いついてしまった。16階層の暴れ牛(ランページオックス)だ。白狼のレベル上げの順番を待っている間に前にドロップしていた毛皮を、昨日ドロップした羽根で赤色に染め上げる。その毛皮を持ちやすいように四角形に切る。
2時くらいになった時だ。16階層の少し奥の方に移動する。そして、目の前に半径3mの落とし穴を作り出す。落ちた先にトラップを仕掛けて、完璧だろう。何がしたかったのか、それは闘牛士になってみたかったのだ。マジックハンドで赤く染まった布を持ち、落とし穴の前まで持っていく。
一瞬こっちをみたが、何も気にしていない呑気な牛がいる。その目の前にいる牛に向かって石を投げる。命中したことで興奮した牛がこちらに走ってくる。そして、落とし穴に落下後の罠に引っかかり死んでいる。何回か試してみたが、あまり効果がないようだ。何体かは効果があったが、ほとんどの牛には効果がない。
マジックバッグにその布を片付ける。普通に石を投げてヘイトを買った方が早い。そう判断し、石を投げつけて箱の穴に落とす作業を繰り返す。数回に1回は落とし穴を持ち上げ、ドロップを回収することを行う。経験値効率は今までで1番いいかもしれない。この階層専門になるのなら、これがいいかもしれないが、他の階層に行くのならこの方法は邪道だな。
経験値を得た結果、風の賢者がレベル60になったのでよしとするか。ドロップを回収し、魔石を全部売却するために別の袋に分ける。もう終わりかな?結局闘牛士になることはできず、石でヘイトを稼いで落とし穴に落とす作業になっていた。
換金待ちの間、スマホで闘牛のことを調べていた。闘牛は興奮して襲いかかってくるのは色ではなく、その動きらしい。へー。と思いながら見ていた。興奮をして襲いかかってくるようだ。あながち間違いではなかったようだ。
周りの環境とかも影響しているようだ。あの赤色の布は、特に意味はなかったのか・・・。
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