第146話
1月1日になったことだった。ある出来事が世界を大きく震わせたのだった。それは、ステータスに称号が追加されたのだった。
ピンポンパンポン
学校でよく聞くようなチャイムの音が流れる。夜中に初詣に来ている。周りを見渡すが聞こえているのは俺以外もいたことに安心をする。
「あ、あー、マイクテストよし、アテンションプリーズ」
「今からステータスに称号をつけるよー。その称号の説明はー・・・」
「ということで以上お知らせでしたー!!」
簡単にいうと称号とは、犯罪履歴を書いているものといえば分かりやすいのかもしれない。その犯した国独自の犯罪歴だ。たとえば窃盗罪なんかでは、複数回することで泥棒といった称号がつく。頭の上にゲームのように出すことができるのだが、それは自分で設定してねー。とのことだ。
重犯罪をした時には、頭の上に設置されるようになるらしい。人殺しやテロリストとかだ。他にもあり、二つ名もそれに当てはまるらしい。噂されたり、はっきりと言われたりしたことでそれが称号としてつくらしい。最初に出ているだけでそれを消すこともできれば放置することもできるらしい。
しっかりとした追加は寝ている人から行っていくらしいので、今は慌てる心配はないようだ。半殺しにしたりしているからな・・・。あったとしたら暴行罪?あれは同意の元だから、うん、ないな。
今のところ思いあたる節はない。そのため安心して過ごすことができそうだ。説明を求められても、勇者を半殺しにしたといえば何も問題はない。事実だから言うしかない。それだけなら釈放されそうだし、問題はなさそうだ。
周りにどれだけ犯罪者がいたのかが気になるところだ。と言うか不倫はどっちなのだろうか・・・。子供がかわいそうだなと思ってしまうな。俺の親は今も仲がいいし問題はないだろう。
そのままお参りを終え、家に帰り、眠りについた。朝になり目を覚まして、部屋にある鏡をのぞく。俺の頭の上には称号が禍々しく浮かんでいる。その名前は大魔王だった。
急いで隠すことができたのだが、その条件が問題だった。取得条件は以下の2つを得ること「魔王関連の称号を得ること」、「悪魔関連の称号を得ること」だった。その内容を確認してから、再び称号のところに目をやる。
そこには、勇者殺し、魔王、物量の悪魔、の3つが他に存在している。
「あ、うん」
呆然としてしまう。心あたりがあるものが2つだ。勇者殺しや物量の悪魔は、あの時のやつだとして魔王?記憶にない子ですね・・・。
おそらく勇者と敵対するのなら、魔王だろうといった感じにつけられた予感がする。もう、オフにできたので日の目を見ることはないだろう。他の称号は特に変わったものはなかった。そのまま着替えおせちを食べようと、1階に降りていく。
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