第545話
10月になり3回目の授業も変わらず、回復薬作りだ。味を調節をしろみたいな感じか?そんなこと言われても、砂糖と蜂蜜以外にできること・・・。あったな・・・。イカ墨シロップがまだマジックバッグの中にあったはずだ。
これを入れると・・・。黒く深緑ができた。本当にこれは薬か?と思えるぐらいにひどいできだ。これで味が変わるとかなら、他のメロンやレモンといったシロップを使おうと思う。結果、よくわからなかった。
そもそも俺がイカ墨料理を食べたことがないため、イカ墨の匂いがわからなかった。鑑定の結果も回復薬としか表記されていない。そのため、味が変わったのかもわからない。匂いを嗅ぐときなんかは、理科とかで危険物を匂うときのように手をうちわのようにして仰ぎながら匂いを嗅いだ。
脳が拒絶をしているのかもしれない・・・。色を変えることはできることがわかった。元のポーションの色に混ざる形で色が変化するのだろう。そして味を変えることは諦めて、薬草の数の調節だ。前回は1瓶に3本の薬草を使ったことにより、濃くなってしまった。
今回は1本に変更してみる。前回よりも色が薄くなった。だがなんというか、蛍光色の緑に近い色合いだ。後ろが透き通って見えない。これ飲めるの?毒薬だよね?と初見の人には言われそうな色だな。
目利きの結果は、余計なものが混ざっているとのことだ。魔力が多すぎたのか?水道の水を足すことで薄めることができ、後ろもみることができる程度まではみることができるようになった。
潰さずに行ってみるか?潰さずにお湯の中に放り込み、出てくる灰汁のような不純物を取り除く。あまり洗わずに使っているから。純度が低くなって低品質になるのだと決めつけて行った。目利きの結果、一応使うことができるものができた。
そして、鑑定の結果は回復薬:ゴミだ。低級以下の品質だ。不純物を取り除くのはよかったのだろう。だが、潰さなかったことにより成分が全て出ることなく行われた。それが原因で回復の効果が低くなりゴミが完成したようだ。
回復量は脅威の5だ。5%ではない。たったの5だ。それなら普通の回復薬の方が効力は高い。かすり傷の回復にはもってこいだな・・・。そんなの自然回復の方がいいけど。深緑は30回復し、蛍光色は3%回復する。
工程はほとんど変わらないのに、なんでここまで性能に違いが出てくるのだろうか?次は毒を混ぜてみよう。免疫みたいに回復の効果が上がるかもしれない。
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