第899話

 10月の折り返しだ。ここ最近社畜のごとく働いているような気がする・・・。平日には学校に行って、帰ってから動画編集の練習をする。そして、休日はダンジョンに行ってから帰って動画の編集だ。本当に社畜のようだ。


 金曜日のダンジョン探索の授業では、白狼と魔術師のレベルアップだ。およそ10レベルぐらい上げることができれば進化はするだろう。どの階層で戦闘をするのかだな・・・。経験値が美味しく、敵が魔法に強くないところ・・・。


 蜂か?数も多いことから経験値できには美味しい。さらに、他のパーティーもいないことから邪魔になることはない。ドロップの使い道がないぐらいだ。一番欲しいドロップはないから別に問題はないな。ドロップとして欲しいのはハチミツと素材ぐらいだな。


 どんな効果がつくのかはわからないが、いい効果がつく可能性がある。そのため、いろいろな素材を集めておきたいところだ。入った瞬間にいつの間にか取っていた水魔法で辺り一帯を凍らせ、弱った鉢が地面に落ちてくる。そんな落ちてきた鉢を凍らせることで殺していく。凍れば時間経過で死ぬのは確実だ。


 もう放置で十分だ。足の踏み場があるのはいいことだ。この階層で1番防御力が低いモンスターだ。1発で死ぬのは当然だろう。


 2層では、魔術師の賢者まで行ったファイヤーストームにウィンドストームを掛け合わせることで効果範囲と威力を上げた魔法で、殲滅を開始する。離れていても熱を感じるぐらいだ。この魔法に近くなれば熱の力も強くなっているだろう。殲滅能力が高くて強い魔法だなー。これなら真似できる。


 魔法を使う個体が今回いなかったようだ。この魔法を耐え切ったものは1体もいない。最後の層だ。今回も殲滅をして終わりかな?2層では経験値を魔術師が独占したため、今度は白狼が独占するようだ。


 アイスストームを作り、攻撃力というよりかは吸引力を上げる。殺し切るには攻撃力が足りないと判断したようだ。氷で攻撃としても殴るぐらいしかないからな。氷柱(つらら)であれば体に刺すこともできた。だが、ずっと動いているところを体に当てるとか至難の業だ。


 そのためアイスストームには、アイスボールが入っている状態だ。ゴツゴツとしていたものが、時間が経つにつれてカレーを作るときのじゃがいものようにアイスボール同士がぶつかることで角がなくなり丸くなっていく。


 鉢たちはというと地面に手足?をつけ、しがみつくことで吸い寄せられないように耐えているようだ。ここで登場するのが白狼の邪眼だ。麻痺の邪眼の効果により、しがみつくことができなくなった蜂たちがアイスストームの中に吸い寄せられ、潰されていく。


 体から飛び出す体液も瞬時に凍り、新たな力へと変えていく。邪眼で全ての蜂が死んだため、女王蜂が動き出す。さすがは女王蜂だ。体が大きいため抵抗すればアイスストームに吸われることはない。ライトボールをアイスストームの中に飛ばす。氷で乱反射を起こし、綺麗に輝くアイスストームの完成だ。ずっとまっすぐ進んでいたはずの女王蜂が方向を変え、直接アイスストームの中に入り込み死んでいく。


 さすがは飛ぶ虫だ。光の方に飛んで行く性質を持っていたようだ。魔術師が用意していたファイヤーランスが消え、代わりにドロップが入った宝箱が現れる。女王蜂の羽と近衛蜂の羽だ。どちらも武器や防具の素材として使うことで、重量軽減の効果がつくようだ。女王蜂の方は50%で近衛の方は30%だ。通常なら効果なしか10%だろう。金属も使うことから失敗は許されない。


 なら女王蜂の羽を使う方がいいだろう。残りは魔石とハチミツ、蜂だった。蜂って食えるの?薬とかでは?

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