第167話
試しに次の階層にやってきた。次の階層はトレントと呼ばれている植物だが、ドロップはなぜか野菜と種だ。もう外の人に育ててもらえよと思ってしまった。さらに疑問が生まれたのは、テイムしたトレントからはシロップを取ることができるらしい。本当は何科の植物なのか・・・。
全てが美味しいのだが、その耐久力はバカにならない。火魔法以外はほとんど効かないという魔法防御力と言っても、斬撃系ならきく。どこからともなく現れてくる攻撃、攻撃方法は地中にある根を使って攻撃をしてくる。そのため、目視では攻撃を確認することができないのがこの階層での難点だ。
反対に物理攻撃は通るので、そこをついて倒すという人もいるだろう。トレントの下には遺体が埋まっていると言われているほどだ。根に注意すればいいだけだ。問題は、木が多いことだろう。気配も魔力も全て消して、木に擬態する。そのため攻撃を受けるまでそれがトレントだとわかることはない。
これの対策は、無作為に攻撃する?そんなのは面倒だ。俺の取る行動は・・・、ゴブリンの召喚だ。5体の1グループを使って前を走らせる。そこに攻撃を仕掛けてくると、それはトレントということになる。そこに俺たちが奇襲をかけて殺す。そんな作戦を立てた。
成功するかどうかの鍵はゴブリンに反応するかどうかだ。もしゴブリンに反応しなければ、全体に魔法を放って森林破壊だ。破壊してもすぐに生えてくるので問題はなく、手取り早いのがこれだ。
とりあえず、ゴブリンを5体放った。コマンダーも召喚しているので、命令には忠実だ。目を離しているときはどうなのかは知らないが・・・。その後ろを離れてついて行っているのだが、なかなか反応がないな・・・。そんなことを考えていたそのときだった。
ゴブリンの1体の気配が消えた。急いでそこに向かう。付き真っ先に目にしたのは、吊り下げられているゴブリンだ。足を掴まれ空中に投げられ、根や蔦によって体を貫かれていた。あちゃー、少し遅かったか。全滅している。
残っていればまた駒に使えると考えていたのだが・・・。だが、本体もわかったことだし、戦闘を開始する。蔦や根は切り落とすことはできるのだが、再生速度が早く、切ってもすぐに戻る。そのため本体を叩くか、再生が困難になる状況を作ればいい。
毒を根につけることができれば、内部まで毒になる。その場合のドロップは怖いので絶対にしない。
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