第202話

 そんな1年だけの大会に審判兼回復要員としてやってきている。個人の戦闘方法はパーティー戦で役に立たないと思っている。その人主体でのパーティーならその戦い方が役立つのだが、魔法使いなら前衛次第だし、錬金術ならもっと前衛が必要だ。


 追放なんて流行っていたが、そんなことをするのは一握りの馬鹿か、本当に役に立ってないかのどちらかだ。その結果、落ちぶれたパーティーもあったようだ。1回目の魔法使いが戦闘を始める。全ての合図はコマンダーによって行われています。


 しかも人数が多いので、別の会場も使って並列で行っている。審判をできる人数が足りない。殺されないようにするために、ある程度強い人が必要だ。そのため、今回白羽の矢が俺に当てられた。1学年の人数はおよそ、130人ぐらいだ。だが、今年のダンジョン部には50人の入部届が出された。去年の俺らの時では、半分以下の18人ぐらいだった。それが、2倍以上だ。


 部屋が足りなくて部室も大きい部屋に移動することになった。入部を制限することもできない。その結果が今のこの試合状況だ。だが、優勝候補の2人がこの会場にいる。新入部員の戦い方の情報は既に公開されている。その情報によって観客がどこに行くのかを決めているといった感じだ。


 この会場は他の会場よりも多いらしい。そんなことを聞いた。あらかじめ席は予約してもらっているので、その人数は会計の人がわかっている。その結果を聞かされた。どんだけ、期待しているのやら・・・。会場は全部で5つ。毎年のように昼から行っていたので、時間が足りないという理由で明日もする予定だ。


 という名目で、MPの回復をするという理由だ。流石に1年に1日中戦わせて最後の決勝あたりに魔力がもうないとかあってはならない。それを防ぐために2日間に分けられている。というのが現状だ。


 最初の試合は、あの2属性の魔法使いと普通の魔法使いだ。この10人の中から1位を決めようではないか・・・。勇者くんのところは女性ばかりが観戦に来ていると嘆いていたな・・・。まー男子のモチベが上がるからいいのか?こちら側のシードは、軽戦士だ。こっちの場合はランダムで決まったようだ。


 反対側のシードは錬金術だ。解毒の魔力消費を考えての選択だろう。軽く挨拶をして戦う人たちを呼び出した。

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