第907話

 進化をさせ、戦力が増加した。だが、その力をうまく操作できないだろう。とのことで月曜は召喚するのをやめ、1人でできる範囲のダンジョン探索に行こうかな?と思っている。


 最近また1つの素材販売の会社は潰れることになった。最初はうまく行っていた。だが、それと同時に同じような形で真似をした同業者が多く現れた。そこで繰り広げられるのは、金額を下げることでの、値段交渉合戦だ。最初の値段よりも安いところで買ったり、同業者に買い叩かれ転売されたりといろんなことが合わさっていく。


 その結果、素材を集める人に還元ができなくなってしまい。普通に売却したりオークションに流したりする。値段を上げ過ぎればオークションよりも高くなってしまい、値段を下げ過ぎれば同業者に買い叩かれる。そんな負のリサイクルの結果、利益や独自の良さを出すことができずに消えていった。


 もちろん同業者は残っている。その同業者は、湯水の如く金を使い素材を買い集め独占状態を作った。それだけではない。オークションを1日中監視をし、ある1つのドロップだけを買い占めたのだった。それはダンジョン産のポーションだ。


 それをネットの海にばら撒くことで買い手が増える。だんだんオークションの値段が高くなっているため、それに伴いネットでの販売値も上がっている。もうここまでくればどうしようもないだろう。まだ、薬師の能力がダンジョンに追いついていない。もし追いつく人が現れれば、この会社は潰れることになっただろう。


 俺が行こうとしていた会社が1つ潰れてしまった。だが、新しい事業に出資しようとしている会社が1つある。それはダンジョン配信を専門にしようとする会社だ。ゲームだけを中心に配信をしても生き残れるようにダンジョンだけを配信しても生き残れるのでは?とのことで演者の募集は終わっており、マネージャーの募集がされている。


 マネージャーと言っても撮影のサポートのようなものだ。戦闘力が必要になるため、大学で広告を出したようだ。そんなことを書いているメールがスマホにやってくる。行こうとしていたものがなくなった今、これに行っても良さそうだな。


 マネージャーということは動画にも映らなくていいだろう。募集しているのはその戦闘力だけだ。都合がいい。どうせ始めるのは男だけからだろう。それなら都合が良さそうだ。変に女性と関わるよりかは仲良く男子だけでいる方がいいだろう。


 来週大学で説明会があるそうなので予約をとっておく。受からなければ、適当に動画を投稿する人かダンジョンのドロップを販売する人になればいい。それだけでも食っていくことができるぐらいの収益はある。問題はないだろう。

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