第914話

 ドロップとスキルブックを回収し、出口に向かう。気分は最悪だ。呪われた装備に魔力を多く載せた浄化を3回することで呪いが完全に解けた。畏怖の効果も持っているのだろう。その仮面をつけて出てきたときには皆驚いていた。


 まあ、大丈夫だろう。仮面コレクションが新たに増えてしまった・・・。というか、これ動画にして大丈夫か?その辺りは親が判断するから問題はないか。筋力増加は特に変化がわからないから別にいいが、魔力増加は普通にありがたいな。


 あとは見た目を変えることができれば良かった。面の見た目は、顔の全部が隠れているものといえばわかりやすいだろう。口元だけ隠れているやつもあるが、あれは逃げだ。正直に言うとそっちの方がありがたいし、かっこいい。


 呪いを解いたときに、破壊不可の効果が付与されているのを確認した。呪いを解除できなければ、壊せと言われているな・・・。しばらくは、この面はこれで良さそうだ。オークがいる階層を時間いっぱいに周回し、ふろしきがドロップした。


 効果は巨大化と自動包みだった。包めと言われても包み方なんて知らないから、ありがたいことだ。巨大化ということは、布の面積が足りない事案が発生しないということだ。マジックバッグの下位互換で、普通の鞄の上位互換のような性能をしている。これなら欲しがる理由にも納得だ。


 学生では、マジックバッグなんて買うことができないからな・・・。喉から手が出るほど欲しいだろう。巨大化して包んでくれるのか・・・。であれば、容量が少ないマジックバッグの時にも役に立ちそうだな。そんな小さいものを1個持つよりも、数で補えばいいだけだ。俺には必要がないものだな。


 その後周回をやめ、家に帰ろうとしていたときだった。スマホに大学からメールが届く。予選をどうするかの報告だった。学校側がいらないことを言ったのが原因だろう。それは、学祭出場者の就職率100%だ。これを言った途端、応募者が増えた。


 それで、予選が行われるらしい。予選はバトルロワイヤル形式だ。10人のうち2人が予選通過になるやつだ。まあ、そうなるのは予想できていたから、何もいうことはない。それが開催されるのは水曜日らしい。唯一、ダンジョン学習が行われていない日だ。そのため、ダンジョン学習をサボってまでしてこの予選に参加することがなくなった。


 サボりは禁止とのことだろう。そこは徹底しているな・・・。面を少しずらしてお茶を飲みながらその情報をみる。

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