第24話
そのまま向かってくるのを狩っていく。だが、あまりにも終わりが見えない。何分経過したのだろうか。息が切れてきた。もうすぐ終わると思い。立ち向かう。こいつがラスト1匹だろう。サーチには引っかかっていない。その1匹を倒し終えた。
「はあ、はあ、はあ、」
肩で息をするほど疲れている。戦っていて処理が追いつかず背後を取られることが度々あった。そのため背後の気配に敏感になっていた。休憩したいこともあったが、サーチはまだ残っていた。また近づいてきた際に、警戒するためだ。だが、背後からの攻撃がきた。
集中力が一番高まってきている。そのおかげで、なんとかころがり避けた。こちとらずっと戦っている。これほどまでに連戦をするとなると疲れてくる。スタミナが切れ、口で呼吸をし酸素を多く取り込もうとする。そのため、魔法を唱えることができなそうだ。
急な攻撃だったこともあり、心拍数が急激に上がる。心臓の音がうるさい。それほどまでに静かで集中できる。動悸が落ち着いてくるとともに、呼吸も落ち着いてきた。
呼吸が落ち着いた途端に、勢いよく詰める。戦闘経験が少ないのか、驚いているように見える。そのまま、腕をめがけて攻撃をする。腕の半分ぐらいまで短剣が入った。そのまま切り落とそうとしたが、骨を断つことができない。先ほどまでのコボルトであれば、腕を切り落とすことができていた。だが、切り落とすことができないということは、この個体は他のものより強いことの証明だ。
最後の最後にこいつが相手とは、なんとも運が悪い。その反対の腕で引っ掻こうとしているのが見える。それをバックステップで避ける。
大振りだったこともあり、隙が生まれている。そこに
「ふっ」
横から蹴りを入れた。そのまま飛んでいったが、着地付近で受け身を取っていた。このままダウンをしてくれていれば戦いやすいのにと思う。なんとも戦いにくく相性が悪い。
MPが枯渇しているようだ。さらにずっと考えながらしていたことも影響して頭が痛い。オーバーヒートだ。これがしばらく続けば鼻血が出てきそうだ。
すぐに立ち上がり詰めてくる。だが、それを半歩でよけ受け流す。勢い余って、地面に爪を突き立てている。そのガラ空きの背中に短剣を突き立てる。横に転がることで回避しようとしていたが、爪が思ったより深く、回避できていないようだ。
そのまま、刺したがあまり深くまで刺すことができない。背中の筋肉に阻まれたようだ。逆に少し手が痺れたように感じる。これでは最高の一撃を与えることができなそうだ。アースバレットを唱える。素早い一撃なら、与えることができるだろうと踏んだ。
太ももあたりをめがけて飛ばす。ステータス面での力を見るのであれば絶対勝っている。だが、受け身を取ったり、一撃で仕留めにくい行動をとったりしてくる。そのため足を撃ち抜いた。無意識だが、二発出ていたようだ。2段階で攻撃が当たった。その影響でスピードがガクンと落ち、減速している。だが、俺にむかって進んでくる足は止まりそうにない。そのまま、向かい打つように俺も向かっていく。スピードをもった一撃は強い。
勢いをつけるために大振りすることがわかっている。そのため、真ん中がガラ空きだ。そこに飛び込む。そして短剣を突き立てた。スピードが乗っている攻撃だ。威力は通常のものよりも高い。さらに骨をおることができたような感触だ。これは勝ったと思ったが警戒するに越したことはない。
そのまま、突っ立ったまんまだが、光輝き、ドロップへと変化していく。その真ん中には指輪が残っている。これが、能力アップの装備だと思う。これでただの宝飾品だったら泣くぞ。
やっとのこと一息つける。
「はあーーー」
深呼吸をする。ドロップを集めなければならない。なんだか探知範囲が広がっているように感じる。
「明日はいいや」
2日分満足した気分だ。めっちゃ疲れた。これは絶対明日まで疲れが残るやつだ。気づかぬうちに傲っていたのかもしれない。気をつけなければ本当に死んでしまうかもしれない。仲間が欲しくなってきた。
ドロップを集めていると、一番高い、毛皮が多く落ちている。だが、傷が多かったことが影響して、小さい。そのため安心してバックの中に放り込むことができた。中にはポーションがいくつかある。だが、これが本当にポーションかわからない。毒だったこともあったようだ。気をつけろと掲示板にも書かれているほどだ。
バックに入れる。この瓶は割れないようだ。ただ使う意思があると割ることができるようだ。前もっていた一本を飲む。なんだか疲れが取れたように感じる。あまり美味しくない。緑茶をさらに苦くしたような味だ。集め終わり、家に帰るべく、上に登る。
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