第1141話

 執事の攻撃が届く前に、至近距離で矢を放たれた。その矢をなぞるようにして回避をしたのだが、その時点で減速してしまった。そして弓で殴られ吹き飛ばされてしまった。ケンタウロスが完全に見切っていたのだった。


 吹き飛ばされたことで、距離が空いた。ケンタウロスが矢を構え、上に向け矢を放った。放たれた矢はケンタウロスを囲むようにして落下していく。近寄ろうとしていた、スケ3とメイドの動きが完全に止まった。そして、スナイパーライフルを食らって転倒をしていたケンタウロスの方も起き上がろうとしていたのだった。


 その大剣を杖代わりにして起きあがろうとしているケンタウロスに銃弾が当たる。スナイパーライフルのゴブリンだ。スナイパーライフルを2丁持ち、それを運用する形で使っていた。それが刺さることになる。


 支える台を土魔法で作り、スナイパーライフルをその上に置いて隙を探ってから撃つという形を取っていたのだ。ケンタウロスが倒れる攻撃を喰らったのはスナイパーライフルだ。そのスナイパーライフを警戒するのは当たり前のことだ。


 ゴブリンは最初の位置にスナイパーライフルを1本置いていた。そして、ケンタウロスはその方向を見ていたのだった。その横側からスナイパーライフルが撃たれた。その弾丸は落下してくる矢の隙間をすり抜けケンタウロスの頭に突き刺さり、貫通したことで威力がなくなり地面に落ちる。


 全ての矢が地面に落ちたタイミングで一斉に攻撃を開始した。スナイパーライフルの方に1本の矢を放ち、銃を置かれている台座を破壊しようとする。そして、誰もいないスナイパーライフルの反対側に走り出した。その移動中も絶えず矢を打ち込み、近付かれないようにしている。


 スケ3は頭蓋骨を5個ほど出しながら、直接ケンタウロスを叩きにいく。そして、執事の方は少し大回りをすることで真っ直ぐ動くことを封じるようにスケ3と囲うために動き出した。最後のメイドは、銃ゴブリンの目の前に立ってからケンタウロスの方に走り出した。


 銃ゴブリンに向かって放たれる矢は全て、メイドが防ぐことになった。その背後から銃ゴブリンが動き出した。ケンタウロスに今のところダメージを与えたのは、この銃ゴブリンだけだ。それを主体で戦うのは当然のことだろう。


 頭蓋骨がウィンドジャベリンをランスを出していたが、その動きが止まることはない。スピードを落とすことで完全に避ける。執事が正面に立つことでやっとその動きが止まったのだった。メイドが前身を続けることでその壁が大きくなっていく。その間に銃ゴブリンはスケ3の方に逃げることができた。そして、その方向に置かれている銃を持ち、狙いを定める。


 ケンタウロスは動きは止まったものの一瞬で判断し、スケ3がいる方向(執事から逃げる方向)に走り出した。そして、スケ3の影から逃げ出したケンタウロスの足を撃ち抜く。地面を擦りながら完全にスピードが死んだ。


 そこに頭蓋骨のウィンドジャベリンが無数に飛び、ケンタウロスに刺さり死んだ。ドロップは、マシュマロだった。しかもチョコがコーティングされているものだ。なんかコーティングされているとお得感があるな・・・。

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