第853話
消火に行くと思われていたレア騎士の方は全くそっちを向かない。どうやら、俺に粘着するようだ。早く背中を見せてくれよ。殺す時に何か不備が出てはいけないので、魔術師とチーフその他愉快な仲間たちを召喚しておく。
ただ、あの銃ゴブや馬を召喚することはできない。経験値を吸わせてもよかったが、その前に死んでしまうだろう。馬は別に強化するつもりはないが、銃ゴブリンたちには、次の段階はサブマシンガンにするつもりだ。
せめてそれまでは雑魚処理もままならないだろう。さて戦闘開始だ。扉から出てきた雑魚は火を消すために家の中に走っていく。こっちを処理するための方法だったようだ。数体の雑魚が残り、他のものは全て部屋の中に戻ってしまった。
分身体を作り出し、まずは鎧をつけている馬から地面に引き摺り下ろすために動き出す。ライトエンチャントで刀を光らせ、いつでも攻撃準備は万端だ。魔力性質変化を使い、魔力密度が高い液体を纏わせる。そして抜刀をした。纏った液体を地面に撒き散らしながら、いつもよりも早く飛んでいく。これがライトエンチャントの力なのか・・・。
俺の反対側に移動している分身体には、土魔法を命令していた。適当に使うことを命令していたので、魔法は指定していない。選択された魔法は、アースジャベリンだった。数が多く仕留めるというより、足止めに使うような方法だ。
レアナイトが俺の斬撃を、馬が分身体の魔法に対応し破壊することで生き残る。少し受け止める時にノックバックが入ったそんなものか・・・。バランスを崩すほどの威力はないようだ。後ろに下がったことにより攻撃に動くまで数秒の余裕が生まれる。
刀に手をかけ再び抜刀の準備をする。最初に狙われるのは・・・。俺だ。レアナイトがやってくる。だが、それは想定の範囲に過ぎない。魔術師とチーフはやってくる雑魚敵の相手だ。予想が正しければ、消火が終わればまた外にやってくるだろうと想像している。これを攻撃に変えてもいい。
そのタイミングで雑魚敵が来た時が問題になるだけだ。チーフに念話で命令を出す?ダメだ。疑問に持ってしまう。即座に素直にすることはない。なら魔術師か?いや、水魔法を持っていなかったはずだ。扉を一時的に凍らせておけば、雑魚敵が入ってこないようにすることができたのに・・・。そうすれば雑魚狩りを目的に召喚しているのを攻撃に回すことができた。
仕方ないか、それが個性というものだ。疑問は後にして、素直に命令をこなすように教育していればよかっただけだ。それを怠った俺が悪い。こっちに来ないのであれば別にいいや。100点満点中、60点だ。流れ弾で20点、参戦で40点だ。普通寄りのまだマシといったところだ。
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