第614話

 集落の中心部分にある階段に入り広場にやってきた。その先にも階段があるので、そっちが次の階層に行くためのものだろう。その広場に宝箱が置かれている。それを開けると魔石や剣が入っている。やはりこっちの方が効率がいいな・・・。


 ゴブリンが基本持っている武器が剣なのだろう。そのせいで剣が多くドロップするようだ。だが、スキルはあまり持っていない個体が多いためスキルブックは落ちない。本当に武器だけのダンジョンになっているようだ。


 武器も手に入ったが、あと何回か行きもっと武器を確保したいな。そんなわけでやってきました2週目!今回はチーフのスキルレベル上げを兼ねてやっていく。召喚していこうー。俺のコボルトは75体、チーフは25体召喚する。


 前回と同様にゴブリンを殺してこいと命令を出すと、真っ先にチーフに攻撃を仕掛けようとしていた。慌ててその動きを止めさせ、森の中にいるゴブリンと命令を書き換えた。悪いがチーフはその入り口あたりにいてくれ。


 前回と同様に鳴子や笛の音が聞こえる。それと同時に魔法が放たれる音も森を揺らしているようだ。今回は思ったよりも近くにあり、既に籠城戦になっているようだ。長引くぞ・・・。階層の入り口と近かったこともあり、外には出ていなかったようだ。中の数は34体だ。出ていた6体は殺すことができたようだ。


 だが、残り34体か・・・。コボルトが魔法を使えると柵に火を放たせた。このコボルトは魔法を使えないからな。今回は魔法使いが多いのかな?少しずつではあるが森から出てきたコボルトがすぐに魔法で殺されている。


 柵に張り付くことでその魔法を凌いでいるようだ。木製の柵だ。耐久力もそんなに高くはない。そのため、ゴブリンが放った魔法によりその柵が壊れ、コボルトがそこから流れ入る。武器持ちも中にはいるようだ。


 そいつが入ってきたゴブリンを対処し、その空いた隙間から入ってくるコボルトに魔法を放ち殺しているようだ。通り道が1本しかない。それならそこを通るものだけを殺しているようだ。コボルトもゴブリンもそんなに頭が良くない。


 空いた道があればそこばかりに行ってしまう。その結果、ほぼ全滅だ。100体いたコボルトは今では20体ほどに減っている。相手のゴブリンは28体に減ったぐらいだ。召喚獣の弊害だな。武器や防具を持った状態で召喚されることはない。


 そのせいで武器を持っているやつや遠距離に対しての対処ができない。さらにその頭の悪さもダメなところだ。真っ直ぐ突撃するぐらいしか能がない。1部回避するように戦う奴もいる。そんな奴は珍しい。


 今回は相性が悪かったな・・・。半分以上が魔法を使ってくるとか誰が考えていた?全員が前衛の方が可能性として高かった。魔法を撃つゴブリンの中には瞑想をし、魔力を回復させている奴もいる。

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